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『アウトランダー』

シーズン1第1話『ササナック』

高視聴率、高評価で出だしは上々、男女ともにアピールするロマンス大作 

■あらすじ

1945年。クレア・ランドル(カトリーナ・バルフ)はイギリス軍の従軍看護婦として傷を負った兵士の看護にあたっていたが、第二次大戦が終結したので、歴史学者の夫・フランク(トバイアス・メンジーズ)と久々に再会し、二度目のハネムーンを楽しむためにスコットランドに旅行する。

ある日、薬草を摘むために一人でストーンサークル(大きな石を円形に並べたもの)を訪れたクレアは、1743年にタイムスリップしてしまう。彼女はそこでマッケンジー一族に出会い、イングランドのスパイと間違えられ、捕虜にされる。一族の一人は颯爽とした若き戦士・ジェイミー(サム・ヒューアン)だった……。

■原作に忠実な作風

ダイアナ・ガバルドン著の大河小説『アウトランダー』は世界中に多数の熱狂的なファンを抱えるベストセラー小説であり、アメリカでは主人公の足跡をたどるスコットランドへのツアーが催行されているほどです。

それをTVシリーズ化した本作は、公開前から大きな期待を集めていました。このシリーズを見るだけのために、放送局の Starz(スターズ:有料のケーブルテレビ局)に加入した人もたくさんいるようです。

小説をドラマ化・映画化した作品は、とかく読者から不評を買いがちです。というのも、読者の原作への思い入れがあまりにも強いので、自分が心に描いていたイメージと映像化された作品との間に少しでも違いがあると、不満を感じるからです。

しかし、『アウトランダー』は例外で、ほとんどの人から好意的に迎えられ、筋金入りのファンでさえ太鼓判を押したようです。ファンのみならず、評論家の間でもウケがよく、『ニューヨーク・タイムズ』や『ワシントン・ポスト』といった主要なマスメディアのほとんどが本作に合格点を出しています。

なぜそこまで広く受け入れられたかというと、製作総指揮者のロナルド・D・ムーアと、テレビ局の担当者が一致団結して、原作に忠実な作風を目指したからなのでしょう。

撮影は本場スコットランドで行われたのですが、当地の美しい景色を存分に楽しめるのも、このドラマの魅力の一つとなっています。ムーア氏によると、この作品は「スコットランドへのラブレター」なのだそうです! また、衣装にしろ、セットにしろ、細かなところにまで細心の配慮が行き届いているのが見て取れます。

第一話の最初の40分間くらいは、夫のフランクとハネムーンを楽しむクレアの姿が描かれます。この部分は色あせたセピア調の美しい映像に、40年代の音楽が相まって、レトロムードを楽しむことができます。18世紀にタイムスリップしたあと、色遣いは鮮やかなものに一転、アクションも豊富で、エキサイティングなストーリーが展開します。

『アウトランダー』は基本的にロマンスを中心にしたドラマですが、それ以外にも、スコットランドとイングランドの戦い、犠牲、名誉、義務、忠誠心といったことが副テーマになっているので、男性にも十分にアピールする内容だと言えるでしょう。実際、アメリカでの第1話の視聴者は男女比率がほぼ半々になっています。

また、クレアが重傷を負った兵士を治療する場面では、脚の骨がむき出しになった無残な傷がアップで映し出され、クレアが血まみれになるなど、決してきれいごとだけではない、気骨のある現実的な作風になっています。

■撮影裏話

・マッケンジー族が住むリーアック城の場面は、スコットランド中部にあるドゥーン城で撮影されたそうです。ただし、内装には手をつけられなかったので、リーアック城の内部の場面はセットが作られたそうです。また、1940年代の場面で、リーアック城は廃墟になっていますが、その場面はデジタル処理で廃墟にしたそうです。ちなみに、ドゥーン城はイギリス映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』(1974)でも撮影に使われました。

・リーアック城内にかけてあるタペストリー(つづれ織り)は、実は本物の織物ではなく、織物に似せて描いた絵画だそうです。非常によくできているので、近くまでいかないと絵画だと分からないそうです!

・クレアが18世紀にタイムスリップする前に、風が吹いて、彼女の髪がたなびきますが、その風は人工的なものではなく、自然風だそうです。その場面は何度か撮り直したのですが、撮影するたびに、絶妙のタイミングで風が吹いたそうです!

・少女時代のクレアがタバコをふかす場面がありますが、子役にタバコを吸わせたわけではなく、デジタル処理であとから煙が加えられたそうです。

・第1話を屋外で撮影した時は非常に寒く、みんな厚着してブルブル震えていたにもかかわらず、主役のカトリーナさんは誰よりも薄着なのに、文句をこぼすこともなく、撮影に臨んだそうです。ムーア氏は「彼女を採用できてラッキーだった」と感心することしきりでした。

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