これはアメリカに在住の女性の体験談です。

左利きの釣り愛好家が「左利き用の釣り竿が欲しいなー」とぼやきながら釣りに出かけたら……

これは私のおじといとこが先週末に体験したできごとです。

おじは50代初め。先週末に、おじは12歳のいとこをつれて、私の家族が所有する小別荘(山小屋)にやってきました。この山小屋は湖畔に建てられています。

おじは釣りの愛好家です。いとこは釣りを始めてからまだ間もないのですが、にもかかわらず熱を入れています。二人は、私たちの山小屋を訪れるたびに、我が家が所有する小型のボートに乗って、湖に漕ぎだし、数時間にわたり釣りにいそしむのを常としています。

いとこは左利き。今回、釣りに出る前に、いとこは「左利き用の釣り竿が欲しい」とぼやいていました。というのも、右手で釣り糸を投げたり、リールを巻き上げたりしていると、手が痛くなるというのです。私たち一家に左利きの者はいないので、山小屋に左利き用の釣り竿はありません。おじは「また買ってやるから」といとこをなだめました。

二人は「数時間後に帰ってくる」と言って釣りに出かけました。私は岸に腰を下ろし、二人が湖に漕ぎだしていくのを見ていました。

それから数時間後、二人は戻ってきて、その日にとれた魚について、ひどく興奮した面持ちで語りました。しかし、魚よりもずっとスゴいものをいとこは釣り上げていたのです。

いとこが手に入れたのは、真新しい左利き用の釣り竿。湖の底からそれを釣り上げたといいます。その釣り竿は無傷でシミ一つない完ぺきな状態にあり、そこに居合わせた者は全員、「そんなことが実際に起きたなんて信じられない」と驚いた面持ちでした。

二人が釣りをしたところの水深は約24メートル。そんな深いところで魚以外のものを釣り上げる可能性はゼロに等しかったのです。ましてや真新しい左利き用の釣り竿を釣り上げることなど、到底考えられませんでした。

もう一つ言っておきたいことがあります。二人が釣りに出ている間、私はずっと湖の岸に腰を下ろし、日光浴を楽しんでいました。なので、みんなが見ていない時に、二人がこっそり岸に戻ってきて、別のところで手に入れた新しい釣り竿をボートに入れ、作り話をでっち上げることはできなかったのです。

しかも、この湖は人里離れたところにあり、釣りをしている間に見かける他のボートは精々一隻か二隻。それほど静まり返っているのです。誰かがそこに新品の釣り竿(しかも左利き用の釣り竿)を落とす確率は限りなくゼロに近いのです。

その日の夜、私は焚火で暖をとりながら、おじにもう一度このできごとについて尋ね、おじがこのできごとを本当はどう思っているのかを聞き出そうとしました。この期に及んでも、おじはショック状態にあり、このできごとを説明することができませんでした。「二人の念力が願望を現実化したのだ」……おじは本当にそう信じています。

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