これはブラジルの男性、ダニエルさんの体験談です。

目の前で知り合いがギャング団に殺された。だが、その翌日……

僕の名はダニエル。ブラジルのリオデジャネイロで生まれました。

かつて僕たち一家はメスキータという地域に住んでいました。そこは貧民街で、犯罪組織によって牛耳られていました。

当時、僕の姉は隣人の男にぞっこんでした。彼のニックネームは、ルラ(イカという意味)。ルラは、僕の叔母が住んでいた家の屋根に上り、凧を飛ばすことを趣味にしていました。凧糸には糊とガラスの粉を混ぜたものが塗りつけられており、他の凧の糸が切れるようになっていました。

ある日の午後、姉がアイスクリームをおごってくれることになり、二人で外出しました。その途中、ルラが友達とたむろしていたので、姉は一緒に行こうと誘いかけました。すると彼は「誰かを待っているので先に行ってて」と応えました。

10歩ほど進んだ時、武装した男たちを乗せた軽トラックが走ってきて、ルラは銃殺されました。彼の友達は助命されました。その時の光景を忘れることはできません。そう遠くないところにいたルラの母親が駆けつけ、彼を抱き上げました。姉は大きなショックを受け、何日も話すことができませんでした。それは悪夢そのものでした。

その翌日、愛犬に餌をやっていた時、信じられない光景を目にしました。なんとルラが叔母の家の屋根に上り、凧を飛ばしていたのです。彼はお気に入りの紫色のシャツを着ていました。それがあまりにもおおっぴらに行われていたので、パニックに陥ることさえできませんでした。

しばらく彼を観察した後、叔母を呼びました。叔母もまたルラの姿を認めました。そのうちに姉が出てきて、初めのうちは取り乱したのですが、やがて落ち着きを取り戻しました。僕たちは、ルラが屋根から降りて去っていくまで、目を離すことができませんでした。三人とも彼の姿をしかと目にしたのですから、幻覚だったと片づけることはできません。

まるで二人のルラがいたかのようでした。一人は姉の誘いに乗ってアイスクリームを食べにいき、死を免れました。そしてもう一人は後に残り、銃殺されました。

この謎を解くことに見切りをつけたのは、もう何年も前のことです。一つ確かなことは、現実離れした現象がこの世に存在するということ。それを知ったとたん、人生観が一変し、二度と元に戻ることはできないのです。

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