第6作では、「空を飛びたい」という人類の夢が叶った20世紀初頭のアメリカを舞台に、ある女性飛行士がたどった悲劇的な運命をミニドラマ形式でご紹介します。
この話は、ジェフという名の現代のアメリカ人青年を狂言回しにして展開します。フィクションではなく、彼の実体験が基になっています。子供のころから明晰夢を見ているというジェフさんは、夢の中で20世紀初頭にタイムトラベルし、ジュリアという名の女性と出会います。
ジェフのキャラクター設定については、現代人なので特に苦労しなかったのですが、問題はジュリアの方です。1900年代にアメリカのキャリアウーマンがどんな服装をしていたのか、まったく分かりません。当時の写真を見て調べたところ、どうやら女性の間で麦わらのカンカン帽をかぶるのが流行っていたようです。最終的に右下のキャラクターに落ち着きました。いかがでしょう? 20世紀初頭の女性のように見えますか?
この動画のハイライトは、複葉機が空を飛ぶ場面です。複葉機が空を飛ぶ過程でガクンと揺れる場面や、後部ウィングが開く場面などは、自画自賛ながら、臨場感たっぷりで壮観ではないかと自負しているのですが、いかがでしょう?
この場面は、下の写真をAIによって動画化したものです。といっても、AIにすべてを任せたわけではありません。とりあえずモノクロ写真に色付けしました。次に、複葉機の画像が鮮明ではないので、より鮮明な画像と入れ替えた上で、AIで処理しました。単に下の写真をAIに投げただけでは、多分、満足のいく結果は得られないのではないかと思います。
上の写真は、1911年にシカゴで行われた国際航空大会のものです。ジュリアさんは、この大会に参加し、飛行士になることを決意したようです。
下の写真は1912年4月7日にコロラドで撮影されたものです。飛行士免許をとるための学校で、級友と一緒に撮ったものではないかと思います。中央にいる女性がジュリアさんで、右側にいる男性は近藤という名の日本人です。
下の写真は、1912年5月に撮影されたもので、上と同じく、飛行士学校で撮影したものではないかと思います。右側にいる男性はケンジという名の日本人男性です。そんなわけで、多分ジュリアさんは、日本人とも親交があったのではないかと思います。