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時間旅行TV&映画ゾーンドクター・フー→ドクター・フー シリーズ2

■シリーズ2の概要

シリーズ1が大成功をおさめたので、BBCはシリーズ2の製作を発注するのみならず、クリスマス特番を作ることも決めました。これは番組の長い歴史の中で初めての試みでした。この特番も好評だったので、それ以降、『ドクター・フー』のクリスマス特番は毎年恒例になりました。

シリーズ1でドクターを演じたクリストファー・エクルストンはその演技が高く評価されたものの、自らの意思で主役の座から降りてしまいました。彼のあとを受け、スコットランド出身のデイヴィッド・テナントが10代目ドクターに選ばれました。9代目が好評だっただけに彼にかかるプレッシャーは大きなものがありましたが、彼独自の解釈で新しいドクター像を創造し、批評家とファンの双方から好意的な評価を得ることに成功しました。今や彼は歴代ドクターの中で最大の人気を誇るまでになっています。


■10代目ドクター紹介

スリムな体躯をピンストライプのスーツとスポーツシューズで包み、時おりトレンディな眼鏡をかける10代目ドクターのファッションはギーク(おたく)シック。21世紀のドクターにふさわしいイメージです。面白くて、クレージーで、強くて、頼りがいがあって……彼は多面的で複雑な性格の持ち主です。英雄の精神にあふれた彼は、危険な状況に恐れず飛び込んでいきます。でも、そんな陽気な彼に影の部分があることも確か。いったん彼が怒ったら怖い!容赦なく、徹底的に敵を攻撃します。

10代目ドクターを演じているのはデイヴィッド・テナント。彼は2005年の6月から2010年の元旦までドクターを演じました。


Xマス特番:クリスマスの侵略者 (2005年12月25日放送)

脚本:ラッセル・T・デイヴィス
監督:ジェームス・ホーズ

クリスマスイブの日、ドクター(デイヴィッド・テナント)とローズ(ビリー・パイパー)はターディスでロンドンに到着する。だがドクターは新しい体に再生したばかりで昏睡状態である。一方、イギリスが打ち上げた宇宙探査機が好戦的な宇宙人シコラックスの関心を地球に向けることになった。シコラックスは血液のテクノロジーを使い、地球の人口の三分の一をトランス状態におとしいれ、人々の心を操って高い場所へと誘導する。地球の支配権をシコラックスに譲渡しない限り、20億人の人々を高い場所から飛び降り自殺させるというのだ!こんなとき頼りになるドクターは依然として眠り続けたまま。地球はこの絶体絶命の危機にどう対処するか?

このエピソードは2005年のクリスマス特番としてBBCで放映されました。放映時間は通常の45分から1時間に拡大されました。

シコラックスは赤い目を持ったエイリアン。骨がところどころ露出していて、頭蓋骨を思わせるど迫力の容貌です。彼らは宇宙の彼方にあるJX82系(通称ファイアートラップ)に位置する小惑星が出身地。彼らの歴史を振り返ると、多くの部族が故郷の星を離れ、宇宙に旅立ちました。その目的は他の惑星を征服、奴隷化してシコラックス帝国を拡大するためです。

2006年にシコラックスのハルヴィノール族がアステロイドの宇宙船に乗って太陽系にやってきました。彼らの目的は人類を奴隷化し、地球の自然資源を奪うためです。人類の宇宙探査機が火星の近くで衝突事故を起こしたので、シコラックスは宇宙飛行士からA型の血液を採取しました。彼らはそれを使って世界中のA型の人々を操り、高い建物の頂上に誘導したのです。


1.新地球 (2006年4月15日放送)

脚本:ラッセル・T・デイヴィス
監督:ジェームス・ホーズ

未来の病院から召還されたドクターは50億23年の「ニューアース(新しい地球)」にやってくる。このころ、地球は太陽に飲み込まれて消滅していた(シリーズ1の世界の終わり参照)。地球が消滅する前に人類は地球と似た環境の惑星を見つけ、そこに移住していたのだ。未来の病院は「プレニチュードの修道女」と呼ばれる猫族の尼僧たちによって運営されていた。ドクターは彼女たちの医療技術に驚嘆する。この病院ではあらゆる疾病が治療可能だったからだ。しかし、ドクターはこの病院に邪悪な秘密が隠されているのではないかという疑いを持つ。一方、皮膚一枚だけで生き延びている女性レディー・カサンドラ(シリーズ1の世界の終わりに登場)は失われた美貌を取り戻したい一心で、ローズを操って「プレニチュードの修道女」の秘密を暴こうとする。そうとは知らず、彼女の罠にはまっていくローズ……。

「プレニチュードの修道女」は猫族の尼僧で、病める者を助けるために一生を捧げています。彼女たちはニューアースのニュー・ニューヨークに「プレジャー・ガーデンズ」と名づけられた病院を持っていました。この病院では、ありとあらゆる疾病が治療されていました。実は、尼僧たちは何千体もの人間のクローンに病原菌を感染させ、治療法を開発していたのでした。クローンが思考の兆候を見せた途端、直ちに殺していたのです。通常の人道的なやり方ではすべての疾病に対処しきれないので、このように過激な手段に訴えるしかない、というのが彼女たちの言い分でした。


2.女王と狼男 (2006年4月22日放送)

脚本:ラッセル・T・デイヴィス
監督:ユーロス・リン

1879年のスコットランドにやってきたドクターとローズはヴィクトリア女王に出会う。その夜、一行は土地の名士であるロバート・マクリーシュ卿の邸宅、「トーチウッド・ハウス」で一夜を明かすことになる。だが、屋敷は邪悪な宗派に属する悪僧たちにのっとられていた。悪僧たちは当地に伝わる狼男伝説とつながっていたのだ。更にその裏では、国王一族をのっとろうとするエイリアンの計略が進行していた。

このエピソードに登場するエイリアンの狼男は1540年にスコットランドの修道院の近くに着陸しました。衝突のショックですべてのエイリアンは死滅しましたが、一つの細胞だけが生き残りました。この細胞は人間の体内に寄生することで代々生きながらえてきました。修道院の僧侶たちは土地の少年を誘拐し、狼男に少年を噛ませて、細胞を移植していたのでした。ブレスレンと呼ばれるこの僧侶たちは神の代わりに狼男を崇拝しているのです!満月の夜になると、宿主の少年は狼男に変身し、暴れまわります。

1879年にブレスレンの僧侶たちはヴィクトリア女王をトーチウッド・ハウスに招き、彼女に細胞を移植して、新しい宿主にしようとしていました。それによって「狼の帝国」を作ろうとしたのです!


3.同窓会 (2006年4月29日放送)

脚本:トビー・ホワイトハウス
監督:ユーロス・リン

ローズのボーイフレンド、ミッキーは地元の高校がエイリアンによって侵略されているという疑いを持ち、ドクターとローズに支援を求める。ドクターは教師になりすまし、学校の調査を始める。その結果、生徒たちの知能指数が異常に高いことが明らかになる。一方、ローズは「給食のお姉さん」として高校に侵入、給食に不可解な物質が混入されていることを突き止める。だが、ドクターとローズ以外に、この学校をひそかに調査している女性がいた。それはジャーナリストのサラ・ジェーン・スミス(エリザベス・スレイデン)であった。

旧シリーズでドクターのアシスタントを務めたサラ・ジェーン・スミスとロボット犬のK9が出演したことで話題になったエピソード。更にもうひとり、有名俳優が出演。それは『バフィ恋する十字架』でバフィの「ワッチャー」を演じたアンソニー・ヘッド!『バフィ』では高校の図書館司書を演じましたが、こちらでは校長先生の役でした。『バフィ』から一転して悪役を好演!

このエピソードに登場する「クリリテン」はコウモリに似たエイリアンで、翼と鋭い爪を持ち、牙を生やしています。彼らは人間よりも小型で、眠るときはコウモリのように天井からぶら下がり、逆さまになります。そして聴覚が発達しています。彼らは人の視覚を操り、自分の外観を人間のように見せかけることができます。2007年、ブラザー・ラサール(アンソニー・ヘッド)に率いられたクリリテンの一行がロンドンにやってきました。彼らは土地の高校を乗っ取り、給食にクリリテン・オイルという油を混ぜることによって、生徒たちの知能を高め、彼らの脳をコンピュータのように使うことで、「スキャシス・パラダイム」を解読しようとしていたのでした。「スキャシス・パラダイム」とは宇宙の構成要素をコントロールする普遍的な法則のこと。この法則を解読することによって、宇宙を支配できるようになるのです。


4.暖炉の少女 (2006年5月6日放送)

脚本:スティーブン・モファット
監督:ユーロス・リン

ドクター、ローズとミッキーは3000年後の未来にやってくる。宇宙空間に漂う遺棄宇宙船から強力なエネルギーが発せられていたからだ。調査を進めるうちに、この宇宙船にタイムポータルが存在することが明らかになる。このタイムポータルは18世紀のフランス宮廷につながっていた。この宮廷でポンパドゥール婦人は未来からやってきた機会仕掛けのロボットたちにつきまとわれていた。ロボットたちは「何か」を待っているようなのだ。三人はポンパドゥール婦人を救うため、タイムポータルを超えてフランス宮廷に足を踏み入れる。

ドクターとポンパドゥール婦人の淡い恋を格調高く描いたこの作品は2007年のヒューゴ賞に輝きました!

機械仕掛けのロボット「ドロイズ」は51世紀の宇宙船「SSポンパドゥール」号に乗せられたロボットです。このロボットの唯一の目的は故障した宇宙船を修理することでした。宇宙船がダグマー星団で壊れたとき、船には修理用の部品が搭載されていなかったので、ロボットたちは宇宙船の乗組員50名の体を使って船を修理しました。ただ、一つだけ部品が足りませんでした。それは人間の頭脳です。ロボットたちは37歳の人間の頭脳以外は使えないと思い込みました。なぜなら、宇宙船は37年前に作られたからです。そこで彼らは宇宙船の量子駆動を修正し、18世紀のフランスに多重時間ウィンドーを開いて、37歳のポンパドゥール婦人を探して何度も侵入を試みていたのです。その際、ロボットの外観を隠すため、18世紀の宮廷衣装と仮面を身に着けたのでした。


5.サイバーマン襲来 (2006年5月13日放送)
6.鋼鉄の時代 (2006年5月20日放送)

脚本:トム・マクレー
監督:グレーム・ハーパー

二部作。ターディスが誤作動し、ドクター、ローズとミッキーはパラレル・ユニバース(別次元に存在するもうひとつの地球)に放り込まれる。こちらの次元で、ローズの父親ピート・タイラーはまだ生きていた。しかも彼はビジネスマンとして大成功をおさめていたのだ。しかし、彼の仕事仲間で、強大な富と権力を有するジョン・ルミックは邪悪な計画を進めていた。自分の死が間近に迫ったことを察したルミックは、人体をロボット化することで永遠の命を確保しようとしていたのだ。それはドクターの宿敵サイバーメンの復活を意味していた。一方、こちらの次元に存在する「もうひとりのミッキー」であるリッキーは、抵抗運動のリーダーとしてルミックの野望を阻止しようとしていた。

旧ドクター・フーは数々の名悪役を生み出しましたが、新ドクター・フーではそれらの悪役たちが今風に「お色直し」されて復活しています。2005年のシリーズ1ではダーレクが登場しましたが、今シリーズではサイバーメンが復活しました。

このエピソードに登場する「サイバス・サイバーマン」はパラレル・ユニバースで生まれた新しい種類のサイバーマンです。これは「サイバス産業」の所有者、ジョン・ルミックによって作られました。彼はすべての人間を「アップグレード」しなければならないと信じていました。ルミックに言わせると、人間の最大の弱点は感情なので、人体を改造して感情を除去しようとしたのです。改造は脳をロボットに移植することで成されます。更に脳内には特別のインプラントが埋め込まれました。このインプラントが感情と過去の記憶を防止します。このようにして冷淡で利己的なサイバー、アンが誕生したのです。


7.テレビの中に住む女 (2006年5月27日放送)

脚本:マーク・ゲイティス
監督:ユーロス・リン

1953年のロンドンで奇妙なことが起こっていた。エリザベス女王の戴冠式を前に、電気屋のミスター・マグパイが無料に近い値段で当時の最先端商品であるテレビを人々に与えていたのだ。しかし、ただほど怖いものはない。このテレビを見た者は生気を吸い取られ、無感情の「のっぺらぼう」になってしまうのだった!陰で糸を引いているのは何者?

このエピソードに登場する「ワイア」は犯罪者のエイリアン。この生命体は故郷の惑星「ヘルメティカ」で処刑され、体を失ったのですが、意識体として生きながらえたのでした。地球にやってきたワイアはテレビの信号の中に潜み、BBCのアナウンサーの姿を借りて人々に命令するようになります。ワイアは人間の脳信号を栄養にします。信号を吸い取られた人間は思考力を完全に失い、しかものっぺらぼうになってしまいます!ロンドン北部にある電気店の店主、ミスター・マグパイは、ワイアに命令されるまま、テレビをただに近い値段で人々に売り、テレビで女王の戴冠式を見ている300万人の脳信号をむさぼろうとしていたのでした。それによって十分なエネルギーを作り、元の体を取り戻そうとしていたのです。


8.闇の惑星 (2006年6月3日放送)
9.地獄への扉 (2006年6月10日放送)

脚本:マット・ジョーンズ
監督:ジェームス・ストロング

ドクターとローズは深宇宙にある未来の宇宙基地にやってくる。この宇宙基地はブラックホールの近くにある惑星クロプ・トールの上に建てられていた。普通だったら惑星はブラックホールの重力に引き込まれてしまうはずなのだが、なぜか物理の法則に反してブラックホール周辺の軌道を公転していた。惑星の中心部に正体不明のパワー源があり、その力がブラックホールの重力を相殺していたのだ。調査チームは穿孔機で惑星に穴を掘り、惑星の中心部にあるパワー源の正体を突き止めようとしていた。また、この宇宙基地には「ウード」と呼ばれる従属エイリアン種がおり、調査員たちの面倒を見ていた。ウードは仕えることに存在意義を見出す奇特なエイリアンなのだった。その一方で、考古学者のトビーは惑星の古代遺跡から発見された古代文字を解読しようとしていた。そのとき、彼の耳元で不気味な声がささやかれた……。

これはシリーズ2の目玉ともいうべき力作です!イギリスの日刊紙『ガーディアン』は本作品を『エイリアン』+『マトリックス』÷『エクソシスト』と評しました。閉塞的な宇宙基地の中で展開するサスペンスは正に『エイリアン』に匹敵。CGの特殊効果もお見事!映画館で上映してもおかしくない大作です!

このエピソードに登場する「ウード」は口からたくさんの触手が伸びた、とても醜いエイリアン。彼らは「ビースト(和訳:獣)」と呼ばれる悪魔にとりつかれ、ビーストの意のままに動く軍団になります。ビーストは二本の角がはえた巨大な悪魔で、クロプ・トール星の中心部に閉じ込められています。ビーストは「光の信徒」たちによってクロプ・トール星の中心部に閉じ込められました。更に念を入れて、惑星はブラックホール「K37ジェム5」周辺の軌道に乗せられました。もしビーストが逃げ出そうとしたら、軌道が壊れて、惑星はブラックホールの中に吸い込まれるように配慮されたのです。この生き物はたくさんの名前を持っていますが、そのうちの一つはサタン。ドクターによると、世界中の様々な宗教に出てくる悪魔はこのビーストが元になっているとのことです。

なお、ウードについては、シリーズ4の『ウードの惑星』で彼らの秘密が明らかにされます。


10.エルトン君の大冒険 (2006年6月17日放送)

脚本:ラッセル・T・デイヴィス
監督:ダン・ゼフ

時は現代のイギリス。若者エルトン・ポープは少年のころドクターに会って以来、彼に魅せられ、ドクターを探し続けている。やがてエルトンと同じくドクターに関心のある人々が集まって小さな研究会が結成される。だが実のところ、それは気の合う者同士が集う一種の社交クラブであった。しかし、そんな和気あいあいとした雰囲気は新メンバーが加入することによって大きく変わってしまう。謎めいた男ヴィクター・ケネディ(ピーター・ケイ)は是が非でもドクターを探し出す意欲に燃えていたのだ。彼の気概に押され、クラブ員たちは徹底的な調査を開始する。だがその裏にはヴィクターの腹黒い陰謀が隠されていた……。

「アブゾルバロフ」は巨大な緑色のエイリアンで、ビジネスマンのヴィクター・ケネディを装って現れます。このエイリアンが人間に触ると、犠牲者はアブゾルバロフの中に吸い込まれ、その顔が体のどこかに現れます。彼はドクターの知識と記憶を吸収しようとして、ドクターの研究会に姿を現したのでした。


11.危険なお絵描き (2006年6月24日放送)

脚本:マシュー・グラハム
監督:ユーロス・リン

ドクターとローズは2012年のロンドンにやってくる。この年、ロンドンはオリンピック開催に盛り上がっていた。ところが、オリンピックの聖火ランナーが走ることになっている街の通りで、白昼、子供たちが次々に失踪する事件が起こっていた。調査の結果、クロエという名前の幼い女の子の存在が浮かび上がる。ごく普通の女の子がなぜそれほど強力なパワーを有しているのか……?

「イソラス」は小さな白い花を思わせるエイリアン。彼らは熱を動力源とするポッドに乗り、太陽風に乗って宇宙を旅します。彼らは大人になるまでに何千年もかかるので、時間をつぶすために、イオンのパワーを使っておとぎの世界をつくり、そこで遊びます。このイオンのパワーを使うと、絵のような無生物に生命を吹き込むことができるし、逆に生物を絵に変えることもできます。子供のイソラスは生存するために強い感情(特に愛)を必要とします。彼らは40億の単位で一緒に旅をして、兄弟たちと愛を分け合うのです。

2012年にイソラスの一団が宇宙を旅していたとき、そのうちの一人が太陽フレアによって仲間たちから引き離されてしまいます。彼は地球に到着し、熱と友達を探します。そして一人ぼっちの子供、クロエを見つけたのでした。クロエはイソラスを飲み込みます。イソラスはクロエの体内で、彼女に特別なパワーを授けます。彼はクロエ以外にも友達が欲しいので、近所の子供たちを絵に変えて、おとぎの世界で一緒に遊んでいたのでした。


12.嵐の到来 (2006年7月1日放送)
13.永遠の別れ (2006年7月8日放送)

脚本:ラッセル・T・デイヴィス
監督:グレーム・ハーパー

現代の地球に戻ってきたドクターとローズは世界のいたるところに幽霊が出現するという奇妙な現象に出くわす。これを不審に思ったドクターは幽霊を追跡調査し、最終的に「トーチウッド協会」という研究機関に行き着く。この協会はイギリスに侵入してくるエイリアンに対処する目的で設立されたのである。だが皮肉なことに、このトーチウッド協会自身がエイリアンの侵入場所として使われていたのだった。やがて地球の存亡にかかわる次元を超えた宇宙戦争が勃発する!

シリーズ2のフィナーレでは、『ドクター・フー』の二大悪役、ダーレクとサイバーメンが戦います。『ドクター・フー』の長い歴史の中でもこれは初めてのことです。

「スカロのカルト」はエンペラー(ダーレクの帝王)によって作られた秘密集団で、四人のダーレクから成ります。この集団はダレックの生存をかけて、最後の切り札として組織されました。タイムロードとダーレクとの間でタイム・ウォー(時間戦争)が勃発したとき、カルトのメンバー四人は戦略上の予備軍として宇宙の間に存在するボイド(空間)に逃走しました。トーチウッドのビルはこのボイドの周りに建てられました。なぜボイドの周りにビルを建てたかというと、ボイドを研究し、そのエネルギーを利用するためです。ところが、トーチウッドがボイドをいじくり回した結果、ボイドに通じるバリアが開いてしまい、そこからダーレクが侵入してきたのでした。そのとき、サイバーマンがパラレル・ユニバースから地球に侵入してきたので、ダーレクはサイバーマンに宣戦布告しました。ドクターがこの戦いを制したとき、カルトは逃走し、1930年のニューヨークに到着します。その後の物語はシリーズ3の『マンハッタンのダーレク』に続きます。

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