原題：Lux（『ドクター・フー』シーズン2第2話）
監督： アマンダ・ブロッチー
脚本： ラッセル・T・デイヴィス
出演者：シュティ・ガトワ、ヴァラダ・セトゥ、アラン・カミング、ほか
配信開始日：2025年4月19日
時間：43分56秒
初日の視聴者数：300万人
あらすじ
ターディスは1952年のマイアミに姿を現す。そこでドクター（シュティ・ガトワ）とベリンダ（ヴァラダ・セトゥ）は不気味な映画館を発見する。3か月前、この映画館で15人の観客が姿を消し、行方不明になった。それ以来、映画館は閉鎖されていた。
真相を知っているのは映写技師のレジナルド・パイ（ライナス・ロウチ）だけ。しかし彼はアニメ「Mr リンガディン」に怯えていた。光の神「ルクス・インペラトール」の化身である Mrリンガディンは、ドクターとベリンダを映画の中に永遠に閉じ込めようと企んでいたのだ。
これは非常に堪能した。50年代のシンプルな2Dアニメキャラクター、Mrリンガディンが映画館のスクリーンから出てくる予告編を見た時、その強烈なビジュアルに興味をかきたてられ、本編を視聴するのを楽しみにしていたのだが、期待は裏切られなかった。
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２Dアニメと実写映像が合成される作品としては、映画『メリー・ポピンズ』やロバート・ゼメキス監督作品『ロジャー・ラビット』が有名だが、このエピソードには『ロジャー・ラビット』のアニメスタッフがかかわっているという。道理で技術的にすばらしい作品ができたわけだ。
Mrリンガディンだけでなく、ドクターとベリンダがアニメの世界に閉じ込められ、２Dアニメ化したり、２Dアニメが３Dアニメに変化したりするなど、とにかく視覚的に魅了される作品になっている。
Mrリンガディンの声は、スコットランド出身の俳優、アラン・カミングが担当したが、アフレコをしている時の同氏の口の動きを観察し、それをアニメに取り入れたということだ。『ドクター・フー』のスタッフは、視聴者が見過ごしてしまうような細部まで、とことんこだわりぬいているようだ。