『ドクター・フー』シーズン2第4話『ラッキーデー』レビュー

製作国:イギリス
原題:Lucky Day(『ドクター・フー』シーズン2第4話)
監督: ピーター・ホアー
脚本: ピート・マクタイ
出演者:シュティ・ガトワ、ミリー・ギブソン、ジョナ・ハウアー・キング、ほか
配信開始日:2025年5月3日
時間:46分24秒

あらすじ

18年前、イギリスの少年、コンラッド・クラークはドクター(シュティ・ガトワ)とベリンダ(ヴァラダ・セトゥ)に出会い、その出会いを決して忘れることはなかった。

大人になったコンラッド(ジョナ・ハウアー・キング)は、ドクターとルビー・サンデー(ミリー・ギブソン)に偶然出会う。ドクターとルビーは、エイリアン・シュリークを捕獲しようとしていた。シュリークは、獲物である人間に印をつけ、1年後にその獲物を追跡して捕食する性質を持つ、異次元の猛獣。コンラッドはこのシュリークに印をつけられてしまう。

1年後、コンラッドはルビーを探し出し、自分のポッドキャスト(インターネットのラジオ番組)に出演するよう説得する。ドクターに関するポッドキャストを制作・配信しているコンラッドは、ミリーがドクターのコンパニオンであったことを探り出し、ドクターの話を聞き出そうとしたのだ。やがてコンラッドとミリーの間に強い絆が生まれ、2人は交際するようになる。

しかし、ルビーがコンラッドの故郷への帰省に同行した際、2人の周りで奇妙な現象が起きるようになる。シュリークはコンラッドを狙っているのか、それとも、もっと恐ろしい力が働いているのか……?

レビュー

前半は恋愛劇、中ごろから急展開!

ネタバレあり!

この回は、前シーズンにコンパニオン(旅仲間)を務めたルビー・サンデー(ミリー・ギブソン)が復活し主役を務める、ドクターの出番が少ないエピソード。彼女は今シーズンでもう一回出演するようだ。

この回でルビーはボーイフレンド候補者と出会い、ついに彼女も幸せをつかんだかと思ったが、ドラマの中盤でどんでん返しがあり、その後は恋愛劇からSFアクションに一転、息もつかせぬ展開となる。

自分は本エピソードを視聴する前にネタバレを見てしまっていたので、コンラッドが悪者であることは分かっていた。それでも後半の展開には驚いた。コンラッドがあまりにも卑劣なので、拒否反応を示したファンもいたようだ。だが、自分は常々「手ごわい悪役がドラマを面白くする」と思っているので、コンラッドの出現はむしろ歓迎した。今シーズンにはすでに悪役として「フラッド婦人(アニタ・ドブソン)」が毎回顔を見せているが、様々なタイプの悪役が複数いると、ドラマに厚みが出て余計に面白くなるように思う。