変えられた運命

深夜に高速道路をドライブしていた夫婦が数々の超常現象を体験。これらの現象はなぜ起きたのか?

これはアメリカの男性・ジェイクさんの体験談です。

これは継母から聞いた話です。20年くらい前に、今は亡き父と継母が一連の不思議なできごとを体験したんです。何が起きたのか継母にも説明はつきませんが、家族の間ではあれこれと推測し合うのが恒例になっています。

二人は継母の誕生日を祝うために出かけていました。愛妻家だった父は、継母がずっと行きたがっていたコンサートのチケットを用意したのです。当時二人が住んでいた場所から最寄りの大都市までは車で約2時間の道のり。なので、これは一大イベントでした。計画では、車で街へ向かい、コンサートを楽しんだ後、その日のうちに帰宅する予定でした。父はドライブの達人で、長距離の運転はお手の物。僕自身、父がペプシとポテトチップス、そしてセブンイレブンのコーヒーだけで、曲がりくねった海岸沿いのハイウェイを16時間ぶっ通しで運転する姿を何度も目にしています。それに、今回のルートは非常に単純な2時間のハイウェイ移動でした。東へ1時間走り、左折して、北へ1時間走るだけ(この点は後で重要になります)。

さて、コンサートを存分に楽しんだ二人は帰路につきます。時刻は夜の11時を回り、あたりは真っ暗。ハイウェイに入って15分ほど、ようやく大都市圏を抜けようかというところで、警察車が近づいてきて停車を命じられました。父は仕方なく速度を落とし、ハイウェイを降りて駐車場に入りました。そして継母に、グローブボックスから運転関係の書類を出すよう頼みました。継母が書類を探して手間取っている間、父も彼女の方を見ていたため、二人とも車外の様子には注意を払っていませんでした。

ふと顔を上げると、駐車場には何十台ものパトカーが並び、すべて赤色灯を回しサイレンを鳴らしていることに気づきました。保安官事務所、州警察、そして都市圏の様々な機関のパトカーが集結していたのです。二人は恐怖に震えました。小さな町で暮らしていた二人にとって、これほど多くの警察車両を見るのは初めてのこと。ましてや自分たちが止められるなど想像もしていなかったからです。パニックに陥った2人でしたが、次の瞬間、不可解なことが起きました。この時の状況について、継母はこんな風に説明しています。

「警察の車は現れたかと思ったら、あっという間に消え失せてしまい……気づけば駐車場には私たちしかいなかったの」。

二人ともひどく動揺しましたが、事態はそれだけでは終わりませんでした。一体何が起きたのかと話し合いながら、帰路を急ぐ二人。高速道路の最初の1時間ほどの区間を走り終え、西へ戻るための出口に近づいたとき、継母は高速道路上に他の車が全く走っていないことに気づきました。父が出口へ向けてハンドルを切った瞬間、父と継母、そして車は、降りようとしていた出口の数キロ手前にある、高速道路脇の野原に突然移動していました。二人は確かに出口を降りたことを鮮明に覚えていたため、ひどく混乱し、ただ家に帰りたい一心でした。継母は警察に電話しようとしましたが、圏外でつながりません。二人は再び高速道路に戻り、同じ出口から降りようとしましたが、またしても野原に戻されてしまいました。もう一度出口を降りようと試みたところ、今度は「不具合」は起きず、無事に最後の1時間ほどの区間へと入ることができました。

ここから事態はさらに不気味な展開を見せます。その高速道路のジャンクション付近にガソリンスタンドがあり、父は給油のために立ち寄りました。駐車場に入ると、そこに停まっていた4、5台の車はすべて白。ですが、どの車にも給油している人の姿はありませんでした。継母が車から降りて料金を支払うために事務所に向かおうとすると、父が彼女の腕をつかみ、車に戻るよう言いました。父は継母にこう言ったそうです。

「君がすごく遠くから俺を呼んでいるような気がした。それなのに、どうしても君のところにたどり着けないんだ」。

二人は別のガソリンスタンドへ行くことに決めました。その後、奇妙なことは何も起きなかった。高速道路には他の車も走っており、無事に帰宅することができました。家に帰って眠りにつくと、日常が戻ってきました。

1、2日後、継母が新聞を読んでいると、父が立ち寄るのを止めたあのガソリンスタンドが、まさにその夜(彼女の誕生日でした)に強盗に襲われたという記事を見つけました。犯人は店員を殺害し、店内にいた女性を人質に取りました。犯人は女性をガソリンスタンド裏の野原にある木の下へ連れて行き、そこで彼女を殺害、自らも命を絶ちました。父はこの件について話したがりませんでした。継母は次のように語っています。

「本来なら主人と私があのガソリンスタンドにいたはず。でも、最後の最後で運命が変わったのではないかしら。」