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時間旅行TV&映画ゾーン→(旧)ドクター・フー シーズン12

■シーズン12の概要

これまで脚本主任を務めていたテランス・ディックスが前シーズンを限りに辞任し、フーの脚本家としてはベテランのロバート・ホームズが彼のあとを継ぐことになりました。プロデューサーの座もバリー・レッツからフィリップ・ヒンチクリフに渡されることになりましたが、引継ぎをスムーズにするため、今シーズンの最初のエピソードのみ、バリー・レッツが制作を担当することになりました。

新コンビのヒンチクリフ氏とホームズ氏は『ドクター・フー』の方向性について同じ考えを抱いていました。それまで、ドクターはもっぱら軍事組織ユニットに協力して活動していたのですが、この形式がマンネリ化してきたので、二人はドクターを再び時空の放浪者にすることにしました。さらに、二人は対象とする視聴者の年齢層を上げることにしました。空想科学小説の古典や、ホラー映画からインスピレーションを得ることによって、スリルとサスペンスを強調したドラマ作りを目指すことにしたのです。


■四代目ドクター紹介

長身で天然パーマのかかった四代目ドクターは、その容貌と同じく性格も個性的。地面を引きずるほど長い多色のマフラーを首に巻きつけたボヘミアンです。好物は「ジェリーベイビーズ」という名の駄菓子で、よくそれをポケットから取り出してつまんでいます。近くにいる人に「おひとついかが?」と勧めることも忘れません。もうひとつのトレードマークはヨーヨー。それは重力を測る道具なのです。彼はクレージーなユーモアのセンスの持ち主で、歯をむき出してニンマリ笑うしぐさは特に有名です。そんな陽気な彼も、深刻な状況になると、気難しく短気になることもあります。このように風変わりで予測のつかない彼は、最もドクターらしいドクターとして視聴者のあいだで圧倒的に支持され、10代目のデイヴィッド・テナントが登場するまで、常に人気投票の一位を保持していました。

四代目ドクターを演じたのはトム・ベイカー。彼は1974年12月『ロボット』から1981年3月『ロゴポリス』まで、数年にわたりドクターを演じました。


75.ロボット

脚本:テランス・ディックス
監督:クリストファー・バリー

四代目ドクターの最初の敵は巨大ロボット!

第1話:1974年12月28日
第2話:1975年01月04日
第3話:1975年01月11日
第4話:1975年01月18日

生まれ変わったばかりのドクターは静養のため、ユニットの病棟に収容された。そんな折も折、新しく開発された秘密兵器、分解銃の秘密書類と部品が厳重警備の保管室から盗まれるという事件が起こった。捜査の結果、ハイテク技術を開発するシンクタンク機関の所長、ミス・ヒルダ・ウィンターズに疑いがかかる。「科学的社会改革」という怪しいグループの長でもある彼女は、新開発のロボットを使って分解銃の秘密を盗んだのだった。この銃を利用して、世界中の核兵器をコントロールするコンピューターの暗号を手に入れ、自分たちの思想を世界に押しつけようとしたのである。

ロボットの発明者であるケトルウェル教授は自分の過ちを悔い、ロボットを止めようとするが、その過程でロボットに殺されてしまう。自分の創造者を殺したロボットは狂ってしまう。折り悪く、そのときに軍事組織ユニットのレスブリッジ・スチュワート准将がロボットに分解銃を発射した結果、ロボットは巨大化し、暴れだした。生まれ変わったばかりのドクターは地球を核戦争の危機から救えるか?

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76.アーク・イン・スペース

ドクター、サラとハリーは、地球の周りを軌道する宇宙ステーション「ナーヴァ」の中に到着する。時は遠い未来……131世紀だった。そこでは人類が仮死状態にされ、眠っていた。何千年も前に太陽フレアが地球に壊滅的な被害を及ぼしたので、生存者たちはこのステーションに避難したのだ。彼らは地球が再び居住可能になるまでここで眠っていたのだった。

ところが、ドクターたちが到着する前に、アンドロメダからやってきたエイリアン、ワーンの女王が宇宙ステーションに侵入していた。巨大な昆虫を思わせる彼女はステーション内で産卵し、人間を幼虫のエサにしようとしたのだった。しかもワーンは緑色の粘液を分泌する。この粘液をかけられた者は徐々に体を乗っ取られ、ワーンに変身してしまうのだった。

ドクターが宇宙ステーションの制御装置を再起動したので、何人かの人々が目覚めるが、そのうちのひとり、リーダーのノアは粘液をかけられ、ゆっくりとワーンに変身し始めた。ドクターは輸送宇宙船にワーンを誘導し、宇宙空間に発射することで、この危機を回避しようとするが……。

この物語を皮切りに、新コンビ……プロデューサーのフィリップ・ヒンチクリフと、脚本主任のロバート・ホームズが制作を担当することになりました。二人の時代をフーのファンは「黄金期」と呼んでいます。第一作となったこの物語はフーの古典として、ファンの間で高く評価されています。

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77.ソンターラン・エクスペリメント

脚本:ボブ・ベイカー、デイブ・マーティン
監督:ロドニー・ベネット

ソンターランが再び登場!

第1話:1975年02月22日
第2話:1975年03月01日

前回のエピソードで、長い眠りから目覚めた宇宙ステーションの人々は地球に帰ることになった。だが、輸送用の宇宙船が爆破されたので、残る移動手段は「トランスマット」と呼ばれるテレポート装置しかない。しかし、地球に設置してあるトランスマットの受け入れ装置が狂っているという。そこでドクターは一足先に地球におもむき、装置の調整をすることを買って出た。サラ・ジェーンとハリーはドクターに同行することになった。

三人が地球に到着したら、そこにはドクターの敵、ソンターランがいて、捕虜にされた人間たちに残酷な人体実験をおこなっていた。当時ソンターランは別の星と戦争をおこなっていたのだが、この戦いで地球が戦略上、重要な位置を占めているので、占領しようとしていたのだ。そのために、実験で地球人の抵抗力を探ろうとしていたのだった。果たしてドクターはソンターランの目論見を阻止できるか?


ダレックやサイバーメンと並び、フーの名悪役であるソンターランが再び登場! 全編、屋外ロケをした作品です。なお、ソンターランは『(新)ドクター・フー』のシリーズ4で復活しました。この詳細についてはここをクリックしてください。


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78.ダーレクの誕生

脚本:テリー・ネイション
監督:デイヴィッド・マローニー

過去に旅してダーレクの創造を阻止せよ!

第1話:1975年03月08日
第2話:1975年03月15日
第3話:1975年03月22日
第4話:1975年03月29日
第5話:1975年04月05日
第6話:1975年04月12日

ドクター、サラ・ジェーンとハリーはテレポート装置で地球から宇宙ステーション「ナーヴァ」に戻ろうとするが、その途中でタイムロードたち(ドクターの出身地、ギャリフレイ星の人々)が介入し、三人は遠い昔のスカロ星に送られる。そのころ、スカロ星では原住民のカレド族とサール族との間で千年戦争がおこなわれていた。ドクターに与えられた使命は、ダーレックが誕生する前に、その創造を阻止することだった。だが、醜く変形したカレド族の科学者、ダヴロスの手によって、ダーレクは完成間際にあった……。

ダーレク誕生の秘密が明かされたこのエピソードは名作としてファンが称賛を惜しまない作品です。邪悪な雰囲気を漂わせた醜いダヴロスの特殊メイクは当時としては上出来。彼の性格は容貌に比例して冷酷で非情なので、作り話とはわかっていながら、ついつい感情移入してしまいます。なお、ダヴロスは『(新)ドクター・フー』のシリーズ4で復活、最新の特殊メイク技術によって更に醜くなって登場しました。この詳細についてはここをクリックしてください。

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79.サイバーメンの復讐

脚本:ギャリー・デイヴィス
監督:マイケル・E・ブライアント

ドクターの敵、サイバーメンが再登場!

第1話:1975年04月19日
第2話:1975年04月26日
第3話:1975年05月03日
第4話:1975年05月10日

ドクター、サラとハリーはスカロ星を発ち、宇宙ステーション「ナーヴァ」に戻ってくる。本来なら三人は131世紀にタイムトラベルするはずだったのだが、誤って、それよりも遥か前の29世紀に戻ってきてしまった。ターディスは時間をさかのぼってドクターの元に向かっていた。ターディスの到着を待つ間、ドクターたちは宇宙ステーションの中を探検することにする。

当時、この宇宙ステーションはスペース・ビーコン(宇宙の灯台)として使われていた。新しく見つかった木星の衛星、ヴォーガについて、あたりを通過する宇宙船に警告することをその役目にしていたのだ。ところが、ナーヴァの乗組員たちは原因不明の疫病にやられ、数名を除いて全員死亡していた。この疫病を仕掛けたのは、ドクターの仇敵、サイバーメンだった。サイバーメンはヴォーガ星を破壊しようとしていたのだ。なぜなら、この星には金が豊富にあったからだ。金はサイバーメンにとって致死的な物質であった。サイバーメンに向かって金粉を噴射したら、胸の装置が詰まって、窒息死するのだ。そこでサイバーメンは宇宙ステーションを乗っ取り、人間たちを使ってヴォーガを爆破しようとしていたのだった。ドクターはサイバーメンの企みを阻止することができるか?

ダーレクに続き、名悪役のサイバーメンが登場。前回彼らが登場したのは1968年の『インベージョン』のときだったので、実に7年目の登場になります。

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