タイムトラベルの音楽

このページではタイムトラベル映画やTVドラマに関した音楽をご紹介しています。クラシックからロック、SFからミュージカルまで、多彩な曲を集めました。


ジャスト・イマジン

アメリカ 1930年

ジャスト・イマジン』は世界初のトーキーのSF映画であり、世界初のSFミュージカル映画でもあります。1930年の男が雷に打たれ、1980年の「未来社会」で目覚めるというストーリーはバカバカしいですが、推定110万ドル(現在の換算率で約1億1,200万円)の製作費が投入された20世紀フォックスのメジャーな作品です。

下の動画は『ハエを叩いたことがない』という題の劇中歌。演者はマージョリー・ホワイトフランク・アルバートソンです。


ミスター・サンドマン

アメリカ 1954年

パット・バラードが作詞・作曲したこの曲は当時アメリカのビルボードで一位を記録しました。「サンドマン」とは、眠っている子供のまぶたに魔法の粉をまき、よい夢を見させてくれるという民間伝承の妖精です。「僕は一人ぼっちだから、ステキな愛の夢を見させてね」とサンドマンに訴える歌です。

この曲は映画やTVドラマでよく使われています。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でマーティが50年代に行った時、この曲が背景で流れていました。最近ではTVシリーズ『スリーピー・ホロウ』にサンドマンが登場し、この曲が使われました。ただし、こちらのサンドマンは目のない恐ろしい怪物でした!

Best of


ブリガドーン

アメリカ 1954年

このミュージカル映画では、二人のアメリカ人がスコットランドを観光旅行中、道に迷い、「ブリガドーン」という名の村に行き当たります。ところが、村人たちの暮らしぶりは200年前のものでした。果たしてその村にはどんな秘密が隠されているのでしょう?

MGM ミュージカルの古典。ジーン・ケリーシド・チャリシーの優雅なダンスをお楽しみください。

ブリガドーン [DVD]


ブリガドーン

アメリカ 1966年

同じ『ブリガドーン』でも、こちらは1966年にテレビの特番として作られたものです。往年の二枚目スターロバート・グーレが『It's Almost Like Being in Love(直訳:ほとんど恋に落ちたよう)』を熱唱しています。


ある日どこかで

アメリカ 1980年

クリストファー・リーヴとジェーン・シーモアが主演した、この時空を超越したロマンス映画は、世界中に多数の熱狂的なファンを抱えています。本作をカルト的な地位にのしあげたのは、ジョン・バリーの作曲した主題曲に依るところも大きいと思います。悲しみを内に秘めたような実に美しい曲ですねー。

Somewhere In Time: Original Motion Picture Soundtrack


パガニーニの主題による狂詩曲

ロシア 1933年

セルゲイ・ラフマニノフが作曲したこの楽曲は、上記の『ある日どこかで』で、主題曲とは別に劇中で使用されました。ピアノはユジャ・ワン、NHK交響楽団の演奏です。

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲


火星の生活

イギリス 1971年

デヴィッド・ボウイのアルバム『ハンキー・ドリー』に収録されているこの曲は、BBC(イギリス国営放送)のドラマ『時空刑事1973 ライフ・オン・マーズ』で使用されました。

21世紀の刑事、サム・タイラー(ジョン・シム)が交通事故に遭い、意識を取り戻した時、彼は70年代にいました。70年代の生活は現代とは大違い、まるで火星で生活しているようでした。……というわけで、この曲『火星の生活』がドラマの題名として採用された次第です。また、ドラマが重要な場面にさしかかった時、この曲が流れました。ちなみにこのドラマはアメリカとスペインでリメイクされました。

Hunky Dory


イヴァン・ヴァシーリビッチは職業を変える

ソ連 1973年

レオニード・ガイダイが監督したこのコメディ映画では、モスクワに住むアパートの支配人とコソ泥がタイムマシンで16世紀のモスクワに行ってしまいます。その代わりに、16世紀にモスクワを統治していたイヴァン雷王は現代(70年代)のモスクワへタイムスリップ! 支配人は過去の世界でイヴァン雷王に間違えられます。というのも、二人は容姿が似ていたからです。そこからてんやわんやの騒動が始まります。

この映画は当時ソ連(現ロシア)で大ヒット、6,000万枚以上のチケットが売れたといいます。本作はミュージカル映画ではありませんが、劇中に三曲ほど歌が取り入れられています。上の曲はその中の一つ。コメディ映画だけあり、とても楽しい曲ですね。


コスモス(宇宙)

アメリカ 1980年

天文学者の故カール・セーガンが監修、彼自身が番組の進行役を務めた、宇宙に関する超大型ドキュメンタリー番組。第6話『時間と空間の旅』ではタイムトラベルについて解説されました。日本を含む世界60カ国以上で放送され、当時大きな話題をさらいました。これまでにこの番組を見た人の数は6億人に達すると言われています。最近、この番組をリブートした『コスモス:時空と宇宙』が放送されました。こちらは天文物理学者のニール・デグラス・タイソン博士が番組の進行役を務めました。

バンゲリスが作曲したこのテーマ曲は宇宙の神秘と広大さをイメージさせてくれます。

Cosmos


アクション・リプレイ

インド 2010年

ボリウッド版『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ともいえるミュージカル映画です。両親のけんかが絶えないので、結婚恐怖症になってしまった青年・バンディは、タイムマシンで70年代にさかのぼり、結婚前の両親に会って、二人を恋に落とそうとします。しかし、父親は救いようがないほどダサい青年でした。果してバンディは父親を指南して、かっこいい青年に変身させることができるでしょうか……? カラフルな色遣いとエネルギッシュなダンスは楽しさいっぱいですね!

モデルから転向して映画俳優になったアクシェイ・クマールが、どダサいヘアスタイルと入れ歯でブ男に変身、三枚目演技を繰り広げますが、途中でかっこよく変身します。ヒロインのアイシュワリヤ・ライはさすがに醜い女性に変身することはありません。勝ち気でおてんばな女性が恋に落ちて優雅な女性に変身するという展開になっています。


ドクター・フー

イギリス 1964年〜

BBC(イギリス国営放送)は『ドクター・フー・プロム』という催し物を毎年ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催しています。これは『ドクター・フー』の音楽をオーケストラが演奏するもので、コンサートに行く楽しさを子供たちに教えるために開催されているのだそうです。したがって子供向けに作られており、入場料金は低めに設定されているそうです。上の動画は2008年のプロムを収録したものです。

Doctor Who 50th Anniversary Collection


スター・トレック

アメリカ 2009年

60年代のTVシリーズ『宇宙大作戦』をリブート、カーク船長やスポックなど、おなじみのキャラクターが若いキャストによって刷新され、『スター・トレック』に新しい生命が吹きこまれました。マイケル・ジアッキーノが作曲した主題曲は、大作映画にふさわしく、壮大でドラマチックです。

Star Trek (Score)


ダ・ヴィンチと禁断の謎

英米合作 2013年〜

レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯の中で、記録に残っていない部分を大胆に解釈、ダ・ヴィンチを中世のスーパーヒーローとして描く異色の歴史ドラマ『ダ・ヴィンチと禁断の謎』は、アメリカでシーズン2の放送が終わり、シーズン3の製作が決定しています。

第一話の冒頭で「時間は川である」というセリフが語られたように、ストーリーを展開する上で時間が重要な役割を務めており、物語の中でタイムトラベルが行われていることも示唆されています。

テーマ音楽を作曲したベアー・マクレアリーは最近めきめき台頭してきている売れっ子で、『GALACTICA/ギャラクティカ』、『ウォーキング・デッド』、『エージェント・オブ・シールド』、『アウトランダー』、『コンスタンティン』など、TVシリーズの大作、話題作を次々に手掛けています。上の曲を聴くと、「それも当然だ」と思わせるものがあります。『ダ・ヴィンチと禁断の謎』ではイタリアの古楽器が取り入れられています。

Da Vinci's Demons (Original Television Soundtrack)


タイムマシン

オーストラリア

オーストラリアのミュージシャン・ポゴ(本名はクリストファー・ニコラス・「ニック」・バートキー)が映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の音をサンプリングして、『タイムマシン』という曲を作りました。

ポゴは、映画のちょっとした音や、セリフ、メロディー、場面をサンプリングして、それらの音や場面をつなげ、まったく新しいミュージックビデオを作るミュージシャンです。

彼の作品のほとんどは、サンプリングされた音だけで構成されており、他の音楽や音響効果が加えられていないのが特徴です。彼の音楽は「トリップホップ」とも呼ばれているようですが、まさにトリップ感覚を引き起こすような摩訶不思議な音楽ですね。

ポゴのサイト:POGOMIX


スリーピー・ホロウ

アメリカ 2013年〜

スリーピー・ホロウ』は、ホラーと、アメリカ史と、アクションと、ユーモアを巧みにブレンドした新しい味わいのドラマです。このところタイムトラベルをテーマにしたドラマが次々に打ち切られている中、本作は健闘して高視聴率を記録、シーズン2の製作がいち早く決まったので、うれしい限りです。

作曲を担当したブライアン・タイラーは他に『マイティ・ソー:ダーク・ワールド』、『アイアンマン3』、『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』などを手掛けています。もう一人の作曲家ロバート・ライデッカーは『ワイルド・スピード MEGA MAX』や『Terra Nova 〜未来創世記』等の曲を担当しています。


X-MEN:フューチャー&パスト

アメリカ 2014年

今年の大ヒット作『X-MEN:フューチャー&パスト』では、超人的なスピードで移動・思考する能力を有したクイックシルバー(エヴァン・ピーターズ)が人気を集めました。彼が活躍する場面で流れていたのが、ジム・クロウチのヒット曲『タイム・イン・ア・ボトル』です。この曲は1973年にヒットしましたが、『X-MEN:フューチャー&パスト』の主要な舞台は1973年なので、時期的に整合します。

Time in a Bottle


web拍手 by FC2

comments powered by Disqus