森の中の美しいコテージ

森の中で道に迷った3人のイギリスの少女たちが不思議現象に遭遇!

タイムスリップ現象の宝庫・イギリスで起きた、もう一つの有名なできごと。今回、この話を取り上げたのは、最近、ユーチューブにアップした当サイトの動画『ちんどんじゃーん』と、この話の間に、いくつか共通点があるからです。つまり、子供たちが夕方に森の中で迷子になるという状況です。ただし、迷子になってからの展開は、まったく違ったものになります。こちらの話は本格的なタイムスリップ現象になります。

『ちんどんじゃーん』も見て、この話と比較してね!


このできごとは、イギリス南西部・デボン州の町・バックファストリーで起こった。いつ起きたのかについては不明だが、1925年から1949年の間に起きたことは分かっている。

ある日、この町に住む中年の男性3人が狩猟に出かけた。3人のうち1人の男性には娘が3人おり、彼女たちを同伴することにした。少女たちの年齢は不明だが、15歳から16歳くらいだったと考えられている。彼女たちは狩猟に出かけることをとても喜んでいた。

午後1時ごろ、デヴォン州南部にある湿地帯・ダートムーア国立公園に出かけた一行は、撃ち落としたキジや鳥をジープの後部に詰め込み、順調に狩りを楽しんでいた。だが、しばらくして、少し飽きてきた少女たちは、父親に「どこかへ探検してきてもいい?」と尋ねた。

公園の周囲には、とても大きくて深い森が広がっていたが、少女たちはこの辺りをよく知っており、土地勘を持っていたので、父親は、後で落ち合う場所を指定し、別行動することを許した。

3人の女の子たちは森の中を楽しく散策していたが、途中で鹿を見つけ、鹿を追って森の中へどんどん奥深くへと進んでいった。あたりが少し暗くなり始めたころ、彼女たちは森から出られないことに気づき、パニックに陥った。

1時間ほどさ迷い歩いたが、まだ出口は見つからない。辺りは真っ暗になり、3人は恐怖におののいた。

約2時間後、偶然道路を見つけ、この道を南へ歩いていくことにしたが、1時間経っても、道沿いに人の気配を示すものは何も見えなかった。しかも、その日は風がかなり強かったのに、いつの間にか風が止んでいたことにも気づいた。辺りは静寂に包まれていたのだ。

おびえながら歩を進めていると、遠くに小さな光が見えてきた。やっと助けを求める場所が見つかったと願いながら、彼女たちはその光に向かって歩き始めた。

角を曲がったところで、絵のように美しいコテージ(小家屋)が建っているのに気づいた。窓辺まで歩いていき、中を覗くと、そこには年配の男性と年配の女性が一人ずついて、大きな暖炉の火が灯っていた。窓はどれも明るく照らされていた。彼女たちはドアをノックしたが、誰も玄関にやってこない。

窓から中を覗き、窓を叩いて注意を引こうとしたが、またしても無視された。老夫婦は、窓の外にいる少女たちに全く注意を払わなかったのだ。

ドアを激しく叩いたところ、家の中の明かりがすべて消え、老夫婦が消え、建物全体が消滅した! 3人は道端に取り残され、コテージがあった場所には広い草地がただ広がっていた。

少女たちは震え上がり、泣きながら道を歩き続けた。30分ほど経つと、3人の方へ光が近づいてきた。それは少女たちを探しに来た父親だった。大規模な捜索隊が出動していたのだ。

3人は車に乗り込み、父親に何が起こったかを話した。父親は問題の家がどこにあるかを確認するために道を戻ったが、もちろん何もなかった。家に帰ると、少女たちは作り話をしたと非難された。

数日後、少女たちは、地元のパブであるヴァリアント・ソルジャー(直訳:勇敢な兵士)に連れていかれた。これは1700年代か1800年代に建てられた由緒あるパブだったが、60年代に閉店され、現在は博物館になっている。

彼女たちはパブで開かれた町民集会に連れていかれ、森の中で見たものを正確に説明するよう命じられた。3人の説明は次のようなものだった。

絵のように美しいコテージで、外には柵が巡らされ、建物の正面には美しい石細工が施され、リビングルームの真ん中に豪華な暖炉があった。年配の紳士と女性がただそこに立っていた。この老夫婦は、窓やドアをどれだけ激しく叩いても、ピクリともしなかった。暖炉の炎も動いておらず、静止しているように見えた。

その後、数週間にわたり、娘たちと父親は、この建物がどこにあったのかを特定しようと、何度もこの道を車で行き来した。父親は、娘たちが車に乗り込んだ場所に車を停め、当時家があったと思われる場所まで道を歩かせた。しかし、家が建っていた場所を特定することはできなかった。道はかなり狭く、道の脇にはたくさんの茂みがあり、家があったと思われる草地も、もはや見つけることができなかった。


この話はここで終わらない。数年後、これと非常によく似たできごとが起こった。

夜も更けたころ、地元の自動車整備士と、彼の妻がその道を車で走っていた。森の中を通り抜け、バックファストリーに戻ろうとしていたのだ。車は快調に走っていたのだが、突然エンジンが切れてしまった。彼は速度を落とし、路肩に車を停めて降りた。整備士である彼は、ちょっと見て修理すれば、数分で出発できるだろうと考えた。ところが、何をやっても全くエンジンがかからない。ライトも点かない。困惑して顔を上げた彼は、コテージの外に停車していることに初めて気づいた。

車から降りてきた妻がドアをノックしたが、返事はない。夫が窓から中を覗くと、リビングルームに老夫婦が立っており、暖炉には火が灯っていた。老紳士が振り向くことを期待して窓を叩いたが、やはり返事はない。妻が再度ドアを強くノックすると、2人の目の前でコテージが掻き消えた。今回は、泥だらけの地面の上に立ち尽くしていた。夫婦は顔を見合わせ、「私たちは気が狂ったの?」と言った。

恐怖に襲われた妻は泣きじゃくった。夫が車に戻り、エンジンをかけると、今度は何事もなかったかのように車が始動。彼は数日に渡り、繰り返し車を点検したが、その後、車は一度も故障することがなかった。2人はこの体験に愕然とし、他の人たちに「信じられないようなことが起こった」と吹聴し始めた。

3人の娘の父親に会うよう勧められた夫は、そのアドバイスに従った。話を聞いた父親は、初めて、このできごとを信じるようになった。

父親は超自然現象研究協会に連絡を取り、調査を依頼。協会は調査員を派遣し、その道沿いをくまなく調べた。調査員の一人は霊媒師を連れていった。その霊媒師は、問題の道で命を落とした老夫婦と交信したが、古いコテージに関することは何も感じなかった。

時が経つにつれ、さらに多くの人々が調査に訪れるようになった。その結果、1650年代に、その道沿いにコテージがあったことが判明。だが、その家は全焼し、夫婦は亡くなったそうだ古い地図を調べると、その道沿いに古いコテージがあったことを示す証拠がいくつか見つかったという。


さらにもう一つ、問題の道で不思議なできごとが報告されている。1974年にその道で交通事故が起きたのだが、事故に遭った人たちは、道路脇のコテージから出てきた二人の高齢者に助けられたそうだ。しかし、事故の数日後にお礼を言いに行ったところ、そのコテージは見つからなかった。


いかがでしたか? 冒頭でも述べたとおり、当サイトが作ったユーチューブの動画『ちんどんじゃーん』と、この話の間に共通点があるので、ぜひ動画の方も視聴してくださいね。チャンネルがイマイチ盛り上がらないので、ぜひぜひ応援をよろしくお願いいたします! ここをクリックしてください!

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