記録に残っている「偶然の一致」の中で、最も奇妙なものの一つは、イギリス・北ウェールズのメナイ海峡(グレートブリテン島とアングルシー島の間に位置する海峡)で起きた船の沈没事故に関するものです。
この海峡で最初に船が沈んだのは1664年12月5日のことです。その船には81人の客が乗っていたのですが、一人を除いて全員が死亡しました。命をとりとめた人の名前はヒュー・ウィリアムズでした。
それから121年後の1785年12月5日、同じ海峡で60人乗りの船が沈みました。今回も一人を除いて全員の乗客が命を落としました。助かった人の名前はヒュー・ウィリアムズでした。
同じ場所で、同じ月日に船が沈むことは、単なる偶然の一致として片づけられるでしょうが、助かった2人が同姓同名だったのは不可解なことです。でも、話はそこで終わりません。
1860年に、25人乗りの小型船がメナイ海峡で沈没しました。今回も生存者は一人だけでした。その人の名前は……そう、ヒュー・ウィリアムズ! ただし、この事故が起きたのは8月5日で、12月5日ではありませんでした。
上記3つの事故は、1851年に出版された、チャールズ・フレデリック・クリフ著『The Book of North Wales(北ウェールズの本)』に記載されています。
なお、この話にはおまけがあります。1940 年 7 月 10 日、イギリスのトロール船(トロール網を使用する漁船)がドイツの機雷によって破壊されました。生き残ったのは 1 人の男性とその甥の 2 人だけ。2 人ともヒュー・ウィリアムズという名前でした!
たった今、私にも偶然の一致が起きました。何気なくタイトルをクリックしたのですが、画像を見て一目で馴染みのある場所だとわかりました。
私はこのメナイ海峡に臨む大学で学位を取りました。勉強は大変だったけど、たくさんの友達に恵まれて楽しい大学時代を送りました。おかげさまで懐かしい気持ちになりました。ありがとうございます。