これは日本の男性キッシーさんの体験談です。ご投稿、ありがとうございました!
この話は釣りの帰りに、車で京都亀岡から尼崎に向かっていたときの出来事です。
僕はその日、夜も遅いというのに高速を通らず、対向車も後続車もない真っ暗な山道をダラダラと運転していました。助手席にいた友人は窓を開けて天の川が見えるとか騒いでうるさかったのですが、その友人が急に前に軽トラが走っとるぞ!と声をあげたんです。
僕が前方を見ると、ライトの光の先に確かに白い軽トラが走っていました。こんな時間なのに僕らの他に車走ってるんだなーと思いながら、しばらくその白い軽トラの後ろを走っていたんですが、分かれ道でその軽トラはウインカーを点けて右折をしたんです。
その軽トラが右折した道は、以前からどこに繋(つな)がっているのか気になっていた道なので、なんとなく僕も右折をしてしまったんです。
友人はおいどこ行くねん?と聞いてきますが当然です、あのまま真っ直ぐ走っていれば地元に着いたのですから。僕は以前からこの道がどこに繋がっているのか気になっていたから、ちょっと寄り道するだけやと友人に説明して白い軽トラについて行く事にしました。
前に車が走ってるんだからどこかには必ず着く!と後ろについて走っていましたが、道はだんだんと狭くなっていき道路もヒビだらけです、あの軽トラはどこに向かっているんだ?と少し嫌な予感がしてきていました。
少しずつ心配になっていましたが、それでも付いて行くと緩やかな上り坂を白い軽トラが登って行きます、さすがに友人が帰れなくなるぞ!と愚痴を言い出したのでしぶしぶ僕も了解し、道の広い場所があればUターンして、できなければバックして帰ろうと話をしたとき、僕らの車は坂を登りきった所でした、そこで僕と友人は信じられないものを見たんです。
緩やかな道の下りの先は道が無かったんです、なのに白い軽トラがありません・・・
僕と友人はあっけに取られたというか、狐に摘まれたというか信じられない気分でした。
そんな体験をしてしまったからでしょうか、よく狐や狸に騙(だま)された昔話を聞くとそんなことも昔ならよくあったのだろうなと思ってしまうのです。
あれは狐?それとも霊?あるいは幻だったのか?いまだにわかりません・・・