

上の画像はバダホス峡谷のものです。少女の画像はイメージです。
梨を摘みに出かけた少女が白い服を着た男に出会い……
このできごとは1890年から1910年の間に起きたと推測されています。ある日の夕方、幼い少女が自宅を出て、バダホス峡谷に向かいました。この峡谷には梨の木が生えているので、少女は両親から梨を摘んでくるよう頼まれたのです。しかし、少女はいつまでたっても帰ってきませんでした。大規模な捜索が行われましたが、少女は見つかりませんでした。
それから30年後の1958年、突然少女が姿を現しました。しかも、彼女の外見は行方不明になった時と少しも変わっていませんでした! 少女の言うことには、自宅を出てから15〜20分ぐらいしか経っていないというのです!
行方をくらましていた間、少女の身に何が起きたのでしょう? 彼女はこんな話を語って聞かせました。
峡谷まで足を運んだ少女は、梨の木の根本に腰を下ろし、眠りに落ちました。彼女を起こしたのは、白い服を着た、非常に背の高い男性でした。奇妙なことに、少女はその見知らぬ男に恐れを抱きませんでした。むしろ、彼に不思議な魅力を感じたと言います。男は自分についてくるよう誘いかけ、彼女は躊躇(ちゅうちょ)することなく承諾しました。
少女は男について洞窟に入っていきました。内部には下りの階段があり、導かれるままその階段を下りていきました。階段を下りたところには庭園があり、男と同じく白の装束を身にまとった人たちがいたと言います。
少女は数分の間、見知らぬ人たちと会話を交わしました。そのあと彼女は来た時と同じ男に導かれて階段を上っていきました。洞窟から出たところで、男は少女に別れを告げました。
驚いたことに、少女にしてみれば15〜20分の外出だったのに、その間に30年もの月日が流れていたのです!
洞窟の中で時空が凝縮されていたのでしょうか? それとも少女は少しの間、未来を訪れ、自分の時代に戻ってきたのでしょうか……?
バダホス峡谷で起きた不思議なできごとはそれだけではありません。
1912年に二人の鉱員が排水坑(坑内に湧き出る水を外部に排出するための坑道)を掘っていたところ、急に壁が崩れ落ち、トンネルが眼前に現れました。そこには白く光る生命体が三人おり、鉱員に近づいてきました。
その後の展開については、二つの説があります。一つの説によると、二人の鉱員は恐れをなし、地元の警察に駆け込んで事の次第を報告しました。もう一つの説によると、二人は謎の生命体と話をしたとされています。生命体は、坑内の水を効率的に排出するためにはどこを掘ればいいのかを教えてくれたと言います。
第二次大戦前にはナチスがこの峡谷を訪れました。ナチスはオカルトや古代の知識、秘密のパワーといったことに並々ならぬ関心を抱いていたので、峡谷で不思議現象が起きているという噂を耳にし、調査に乗り出したのだと思われます。下の画像は、ナチスがテネリフェ島に滞在する際、使用していた建物です。
1991年7月、写真家のテヨ・ベルメホ氏が峡谷にいた時、頭上で何かが羽ばたく音を耳にしました。同氏が上空を見上げたら、そこには翼を持つ謎の生命体が飛行していたと言います。同氏はその模様を写真に収めました(下の画像を参照)。