これはあるアメリカの男性・クリスさんの体験談です。

友達の結婚式に参列した男性に、見知らぬ人が話しかけてきて……

2015年9月のことです。僕は友達の結婚式に参列するために故郷に帰りました。僕は花嫁と友達なのですが、それまで花婿には一度も会ったことがありませんでした。

通常、僕はタバコを吸わないのですが、お酒を飲んだ時は例外的に吸うことがあります。披露宴では酒が供されるのが常なので、タバコが吸いたくなった次第です。

というわけで、会場から出て一服やったあと、戻ることにしました。披露宴会場は二階にあるのですが、そこに行くには階段を上っていかなければなりません。

階段を上っている時、見知らぬ男性が近づいてきました。彼から「どの披露宴に参加しているのですか?」と尋ねられたので、花嫁と花婿の名前を伝えたら、彼は一枚の封筒を差し出し、当事者に渡してくれないかと頼みました。僕は了承し、封筒を受け取って、階段を上っていきました。封筒の表には「ワン・ラブ(一つの愛)」と記されていました。

用を足すためにトイレに寄ったら、花嫁の父親がそこにいました。僕は封筒を彼に手渡し、披露宴に戻りました。


歳月が流れ、2016年3月のことです。

僕はスキー場に向かっていました。スキー場は峠にあるので、電波が届きません。そのため、峠に入る前に携帯電話を確認するのが常でした。

携帯を見たら、花嫁からメッセージが入っていたので、彼女に電話を入れました。電話に出た彼女から「封筒をくれた人の容姿を覚えている?」と尋ねられました。

「はっきり覚えてないけど……。どこにでもいるような普通の男性だったよ。なぜそんなことを?」
「その人は旦那の親友だったかもしれないの。その人は交通事故で亡くなったのよ。」

例の封筒には現金が入っていたのだそうです。「ワン・ラブ」という表現は、亡くなった友人がよく使っていたものだということでした。彼はその表現をよく使うことで、仲間内で知られていたのです。

亡くなった友人に捧げたフェイスブックのページを知らされました。そこでフェイスブックにログインし、確かめてみました。

そのページには亡くなった友人の画像がアップしてありました。その人はあの日、僕が話をした男性に他なりませんでした。

彼は2008年に亡くなりました。

コメントをどうぞ

お名前

メール(省略可)

あなたのサイト(省略可)

コメント

Powered by CGI RESCUE®

時間にまつわる不思議体験をしたことがありますか? お話を聞かせてください!