これはメキシコのサン・ルイス・ポトシ州にある小さな村、ラ・マンテキリャで起きたできごとです。
私の父は、メキシコのラ・マンテキリャ村に住んでいる男性と知り合いなのですが、この話はその男性が父に語ったものです。
その村に住んでいる別の男性がロバに乗って(この辺りは貧困地域なのです)隣村に向かいました。
旅の途中で、舗装されていない道のわきに、美しい教会が建てられているのが目に留まりました。それはかつて見たことのない教会でした。窓から中をのぞいてみたら、人々が教会の中でお祝いをしているように見えたので、入ってみることにしました。教会の中では美しく装った人々が談笑していました。
彼は教会の内部を見回し、何かがおかしいことに気づきました。貧しい地域にこれほどきれいな教会が建てられているのは変だと思ったのです。ゾッとした彼は教会をそそくさとあとにしました。
外に出たとたん、教会は消え失せました! ロバも見当たりません。彼は空恐ろしくなり、一目散に自宅に向かいました。
自宅に着いたら、みんながビックリしたような表情を浮かべました。すべての人が、彼は亡くなったか、行方不明になったと思い込んでいたのです。男性は混乱しましたが、全員が年をとっているのを見て取り、徐々に事情をのみ込めるようになりました。
人々の話によると、その男性はなんと15年も行方不明になっていたというのです。彼は納得がいきませんでした。彼にしてみれば、精々30分かそこらしか外出していなかったのです。教会の中にいたのはわずか数秒でした。
彼は自分の体験をみんなに語って聞かせました。しかし、誰一人としてその話を容易に受け入れなかったので、何人かの人をつれて、教会のあった場所に向かいました。しかし、教会は影も形もありませんでした。
これは40年以上前に起きたできごとなので、その後、彼がどうなったのかは分かりません。