隣人

ある日、仕事を終え、自宅があるマンションビルに戻ってきた。このビルには一つの階につき二つのマンションがある。

地階でエレベーターが下りてくるのを待っていたら、扉が開いて、隣に住む女性が出てきたので、世間話をした。彼女はこれからコンサートに行くとのことだった。

隣人と別れ、エレベーターに乗って、自分の階に着いた。扉が開いたら、そこに立っていたのは今さっき話をしたばかりの隣人だった。


車が違う!

僕が子供のころ、家族四人(両親と子供二人)でドライブしていたら、ひどい交通事故現場に出くわした。交通が渋滞したので、事故現場にゆっくりと近づいていった。両親は僕たち子供に事故現場を見させまいと必死だったが、僕たちはしっかり事故の模様を観察した。

その夜、ニュース番組でこの事故が報道された(田舎町だから、ほかに報道する事件がなかったんだ)。事故の場面が映った時、四人は一斉に息をのんだり、大声を上げたりした。「車が違う!」と。

車以外の光景は僕たちが見た通りだったのだが、事故に遭った車の車種や、型や、色は、僕たちが覚えていたものとはまったく違っていたのだ。

四人で話し合ったが、全員の記憶が一致していた。しかし、テレビ画面に映し出された車だけがまったく違うものだったのだ。それから何か月もこのことについて話し合ったよ。


指輪

私は年代物の指輪を持っています。20年前に母からもらったもので、私にとってとても大事なものです。

およそ3年前のことです。私は彼と激しい喧嘩をして、別れることになりました。それで母の家に引っ越し、少しの間そこで暮らすことになったのですが、その間に大切な指輪をなくしてしまいました。

その後、私はマンションを買い、そちらに移りました。

今年4月6日のこと。自分の寝室に入ったら、洗濯をして整えられたベッドのど真ん中に、なくした指輪がありました。

どのようにして指輪がそこに行きついたのか、知る由もありません。こちらに引っ越してから家具をすべて新調したので、母の家から引っ越した時に、知らないうちに指輪を持ってきた、ということはあり得ません。

いまだに唖然としています。


白い者

これはアメリカのリチャードさんの体験談です。

これは僕が11〜12歳の時に起きたできごとです。

当時、僕は母と元義父とともに、ある高級住宅街で暮らしていました。家と家の間はある程度空いており、家々の背後には森がありました。

ある日、家の近くの森にいた時、何の気なしに上に目をやったら、そこに奇妙な男がいました。中背でやせており、全身が真っ白! 白のペンキを塗ったというよりは、白のボディースーツを身に着けているかのようでした。

目、耳、鼻、口などはなく、のっぺらぼうでした。でも、僕が視線を向けたとたん、動きがピタリと止まりました。二人の間の距離はせいぜい数メートル。

そうしたら彼は高速で近くの木の陰に飛び降りました。僕は混乱しながらも好奇心に駆られ、その木の周りを確かめてみたのですが、そこには誰もいませんでした。その他の木々の周りも見てみたのですが、男はどこへともなく消え失せていました。

この話をいとこに明かしました。というのも、こんな奇妙な話を他に誰にしたらいいのか分からなかったからです。

それから数カ月後に、そのいとこが一泊するために家にやってきたので、二人で森で遊ぶことにしました。そんな中、ふと上を見たら、そこには前と同じ白い者が!

でも今回は、かくれんぼをするかのように、木の陰から僕たちを覗き見ていました。僕はいとこに振り返り、すぐに上を見るよう促したのですが、再び見上げた時には……白い者は消え去っていました。

そのあたりの木々の陰を見て回ったのですが、もはや誰もいませんでした。


黒衣の女

これは僕が小学二年生か三年生の時に親友と体験したできごとです。

当時、学校で工事が行われていたので、約三か月に渡り学校は早めに終えられていました。 そんなわけで、僕は親友と校門の前に立って、それぞれの母親が車で迎えにくるのを待っていたのですが、二人とも中々来ません。まだ日が出ていて明るかったので、校庭で走り回って時間をつぶすことにしました。

やがて走り回ることに疲れた僕たちは、校門に向かって歩いていきました。その時、見知らぬ女の人が僕たちに向かって歩いてくることに気づきました。

その女性は奇妙に感じられるほど背が低く、黒のレースの傘をさし、黒のドレスを着て、鼻と口を黒のレースのハンカチで覆っていました。片方の腕には黒のハンドバッグをかけていました。その上、黒の四角っぽい荷物も携帯していました。

すべて黒で固めていたのは変だったけれど、特に不気味とは感じませんでした。たまたま通りがかったという感じで、僕たちに目をつけているようには見えませんでした。

それで、女性がそばまで来た時、「お荷物を持ちましょうか?」と声をかけました。でも彼女は立ち止まっただけで、返事をしません。

次に奇妙なことが起きました。どういうわけか友達も僕も振り返って唾を吐きたくなったのです。というわけで、僕たちは同時に彼女から目を離し、後ろを向きました。

次の瞬間に振り返ったら、女性は消え去り、影も形もありませんでした! 僕たちは恐怖に駆られ、全速力でその場から離れました!

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