これは1959年3月に米・ワイオミング州で起きたできごとです。

3人の友達が猛吹雪の中をドライブしていたら、営業中のレストランが目に入り、これ幸いと入店したら……

当時、ボブ・ウェツェル(仮名)さんは米コロラド州・デンバー市のラウリー空軍基地に駐在していました。ある日、彼は妻・シャロン(仮名)さんに会うために、二人の友達と連れ立って長距離ドライブに出かけました。その時、シャロンさんはワーランド(米ワイオミング州の都市)にある彼女の両親の家に滞在していました。

一行はデンバーを出発し、北西に向かって車を走らせました。デンバーとワーランドの間の距離はおよそ710qで、休憩を挟まずに運転すると約7時間48分の道のりです。

運転中、突如として濃い霧を伴う激しい吹雪が発生しました。道は氷で覆われ、運転はほぼ不可能な状態となりましたが、それでも3人は敢えて旅を続け、徐行運転で車を進めていきました。

そんな中、3人は意外なものを目にしました。雪が吹きすさぶ中、道路の脇にレストランが建っていたのです。

「ひどい吹雪の中で飯にありつけた時は本当にホッとしたよ。」ボブさんはそう述懐しています。

「車を道の左側に停め、道を渡って短い階段を上り、レストランに入った。正面にはスイングドアがあったように記憶している。客は俺たち3人だけだった。料理人や皿洗いなどスタッフはそろっていたが、客は俺たちだけだった。」

レストランは清潔で、二人の若い女性がウェイトレスを務めていました。二人は白のロングドレスと、白と黒のエプロンを身に着けていました。3人は疲れ果て、お腹がペコペコだったので、ステーキと、鶏肉の料理と、ビールを注文しました。料理はおいしく、すべては正常に見えたと言います。食事の代金を払う段になった時、勘定書を見た3人は驚きました。

「3人分の食事代がたった9ドル(約千円)だったんだ。あまりにもうれしかったので、チップとして5ドル札を置いていったよ。ウェイトレスは目を丸くしていたけどね。」

2人のウェイトレスは感謝を伝え、3人をドアまで歩いて案内して、「まだ雪が降っているから気をつけて運転してください」と声をかけました。

かくして3人はシャロンさんが滞在している家に向かって旅を続けました。このころまでに天候は回復し、何の問題もなく目的地のワーランドに到着しました。

「家に着いた後、妻のシャロンと彼女の両親に道中見つけたステキなレストランの話をした。そこで、帰る途中にそのレストランにまた立ち寄ることを決めたんだ。帰りの旅にはシャロンも加わった。当日は上天気で、チャグウォーター(レストランのあった街)まで問題なく行くことができた。」

しかし、一行がレストランのあった場所に着いたら、そこには何もないではありませんか! お目当ての建物が見当たらないので、一行は情報を求めて地元のハンバーガー店に向かい、そこにいたチャーリーという名の地元の老人に話しかけました。

老人はひどく驚いたような表情を見せ、「本当にそこに行ったのか?」と尋ねました。

「間違いない。あそこに車を停めたんだ。」

「それはいつのことだ?」

「8日から10日前だね。」

「お若いの、そのレストランなら何年も前に火事で焼け落ちたよ。それ以来、ここは空き地のままなんだよ。」

「そんなことあり得ない! 確かにレストランに入ったのに!」 ボブさんは、給仕をしてくれた2人のウェイトレスの姿かたちを説明しました。

「お若いの、その店は焼け落ちて、2人は焼死したんだよ。だが、それもずいぶん前のことだ。」

その後もボブさんは、跡形もなく消え失せた謎のレストランによく思いを馳せました。ボブさんによると、その店に非現実的なところは何もなく、すべてはリアルに見えたそうです。出された料理は正真正銘の食べ物でした。出会った人々は血の通った生身の人間に見え、幽霊っぽいところは何もなかったと言います。

折に触れて違う時代の人々と交流することは可能なのかもしれない……この奇妙な話はそんなことを示唆しています。

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