これは 1987 年に体験した出来事です。当時、僕は11歳でした。この年に父と初めて鹿狩りに行きました。父の幼なじみが農場を経営していたので、そこにお邪魔したのです。この農場は、川沿いのスー族の居留地の近くにあります。農場の経営者は僕の先生でもありました。僕たちのほかにも大勢の人が参加しました。
2日目の午後、鹿狩りの参加者たちは森の中のあちこちに散らばり、2、３人が森の端っこに陣取っていました。僕は川の近くの森の中を一人で歩いていました。そのとき、僕は他の人たちからかなり離れていました。
待ち合わせ場所であるトウモロコシ畑に着く寸前に、その出来事が起こりました。突然、トウモロコシ畑が消えうせ、そこにティピー（柱と毛皮や樹皮から成る円すい形のテント・可動住居）が並ぶにぎやかなネイティブアメリカンの村が現れたんです！
僕は鹿の皮でできた服を着て、マスケット銃や火薬入れといった昔風の物を携帯し、村に向かって歩いていました。村には若いインディアンの女性がいて、僕を手招きしていました。恐怖を感じることはなかったです。心の中で「前に進むしかない」と思っていました。みんな僕に会えてうれしそうでした。ところが、村に着いたとたん、彼らは全員姿を消し、僕は 11 歳の子供に戻りました。
これは僕に起こった唯一の超自然現象です。後で両親に話しましたが、父からも母からも軽くあしらわれてしまいました。信じてもらえなかったのかもしれません。どう受け止めていいのかわからなかったのかもしれません。いずれにせよ、妻は僕の話を信じてくれました。というのも、妻自身、超自然現象を何度か体験しているからです。
高校生のとき、何度かその農場を探検してみたのですが、そのときは一人で自由時間がたくさんあったにもかかわらず、何も起こりませんでした。