スポーツ賭博で20億円を獲得したのはタイムトラベラー?

リスク大のスポーツ賭博で全勝し20億円を獲得した謎の男は未来からやってきたタイムトラベラーだったのか?

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』の中にこんな場面があります。

2015年の「未来」にタイムトラベルしたマーティ(マイケル・J・フォックス)は、お小遣いを稼ごうと、スポーツ年鑑を購入します。この本には1950年〜2000年の主要スポーツの試合結果が書かれているので、1985年に戻ったら、スポーツ賭博で一儲けしようとしたのです。ところが、ドク(クリストファー・ロイド)は「金儲けをするためにタイムマシンを開発したわけではない」と怒り、スポーツ年鑑をゴミ箱に投げ捨ててしまいます。これを陰から見ていたビフ(トーマス・F・ウィルソン)は、2人が立ち去った後、年鑑を拾い上げ、デロリアンを盗んで1985年に向かいます。年老いたビフから年鑑を手渡され、「これで一攫千金を狙え」と発破をかけられた若いビフは、スポーツ賭博で大儲けし、富豪になります。

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こんなシナリオを彷彿とさせるようなできごとが2017年にアメリカで起きました。ギャンブルの専門家である RJベルさんが、X(旧ツイッター)に一連の投稿をしたことで明らかになったもの。同氏はアメリカ最大の通信社APにスポーツ試合の勝算情報を提供している人です。

同氏の投稿によると、30歳未満と思われる東欧系の男性がラスベガスの賭け屋に現れ、ワールドシリーズで行われた7試合のうち6試合に賭けて、全勝したというのです。しかも、極めて勝ち目の低いチーム一本に絞って賭け続けたといいます(賭けを分散させることはなかった)。賞金を手にしたら、その全額を次の賭けに投じて元金を増やしていったそう。賞金が280万ドル(約4億円)に達したとき、賭け屋が受付を拒否したので、それ以降は複数の賭け屋に賭け金を分散させたとのこと。

第5試合が終わったとき彼が手にした金額は800万ドル(約11億5900万円)、11月1日に第6試合が終わった時点で1400万ドル(約20億2800万円)に膨れ上がっていました。最終試合(第7試合)にも賭けると見られていたのですが、それはなりませんでした。注目を集めたくなかったのでしょうか?

この男性はラスベガス界隈の賭け屋の常連ではなかったそうですが、それ以前にもUFC(米国で最も有名な総合格闘技の大会)の試合に賭け、全勝を収めたそうです。

RJベルさんの投稿に対して、「まるでバック・トゥ・ザ・フューチャーじゃん」「謎の男はビフだろ? やつは年鑑を持っているからな」といった冗談の投稿が寄せられています。果たして彼は誰だったのでしょう? 未来から年鑑を持ってやってきたタイムトラベラー?