これはアメリカの男性・Dさんの体験談です。
これは僕が4歳のころに起きたできごとです。
当時、僕の家族は8ヘクタールの土地を所有していました。ある日、両親につれられて、近くにある別の農場に行きました。果樹園に植えるための若木を購入するのが目的でした。
両親は、車を停めたところに僕を一人残し、若木を買うために農場に向かいました。僕が残された場所の近くに泥地がありました。それは砂地獄(人や動物をのみ込む濡れた砂地)だったのです!
僕は砂地獄にはまってしまい、ズブズブとのみ込まれていきました。頭が砂泥の中にのみ込まれる寸前、祖母が到着し、大変な苦労の末、僕を引き上げてくれました。当時、祖母は82歳でした。現在は110歳なのですが、いまだに健在です。祖母は両親が帰ってくるまで、話し相手になってくれました。
そうこうするうちに両親が帰ってきました。父は僕が泥まみれになっているのを見て、「一人で砂地獄から抜け出して、よくやった。だが、あんなところに足を踏み込むべきではなかった」と叱られました。
「ボクが一人で抜け出したんじゃないよ。おばあちゃんが助けてくれたんだよ」と言ったら、父は「おばあちゃんは自分の家にいるよ」と言いました。
祖母の家はそこから60キロメートルほど離れたところにありました。あたりを見回して祖母を探したのですが、どこにもいなかったので、ちょっとビビってしまいました。
翌日、祖母にこのことを話したら、「その時間に私は近くの友達の家にいたわよ」と言っていました。