これはエチオピアの男性・Rさんの体験談です。
これは父から聞いた話なのですが、本当にクレイジーな内容です。
1960年代のエチオピア。当時、父はまだ子供（10歳）で、放課後に、親友のガブリエルと、父の家の裏庭で遊んでいました。父が一瞬背を向け、友達の方を振り返ったら、もうガブリエルはいなくなっていました。
父もガブリエルも、エチオピアの支配階級の上位1%の出身です。私の祖父はエチオピアの内務大臣を務め、ガブリエルの父は4つ星将軍でした。ガブリエルが姿を消した裏庭には高さ３メートルのレンガ壁があり、外には武装した警備員が巡回していました。
数時間後、父の両親、ガブリエルの両親、警備員が捜索しましたが、ガブリエルは見つかりませんでした。 48 時間が経過し、この事件はニュースで取り上げられ、将軍の子息の捜索は全国的な規模に発展しました。警察は戸別訪問を実施、子息の容姿や失踪時の服装 (私立学校の制服、白いシャツ、茶色のズボン) について住人に説明しました。ヘリコプターで田舎まで捜索したものの、何も見つかりませんでした。1 か月、2 か月、4 か月が経過し、人々は子息が見つかる望みを失い始め、最悪の事態を想定し始めました。
失踪した日からちょうど 6 か月後、ガブリエルは父の裏庭に姿を現しました。清潔な白いシャツと茶色のズボンを身に着け、失踪時とまったく同じ姿でした。
ここから話は奇妙になっていきます。ガブリエルが無事であることを確認した警察は、どこに行っていたのかを質問しました。ガブリエルによると、２，３人の親切な男性が彼を旅行に連れて行ってくれたといいます。光を放つ白い部屋にいたのですが、そこには他の国から来た子供たちもいました。親切な男性たちは白人のように見えたのに、エチオピア語を流暢に話せたので驚きました。他の子供たちも、エチオピア人ではないのに、何を言っているのか理解できたそうです。
白く光る部屋には窓がなく、ドアは壁の中に消えていきました。壁にはボタンがあり、子供がそれを押すと壁からベッドが出てきました。
次の瞬間、ガブリエルは、光り輝くきれいな街にいました。車が空中を飛び回っていたと言います。街にいた人々の容姿はちょっと変わっていました。私たちと似ていたのですが、どこか違ったところがありました。
その時、親切な男性の一人がまだガブリエルと一緒にいて、彼を高い建物に連れて行きました。男性は「しばらくこの部屋で過ごさなければならない」とガブリエルに伝えました。でも、その部屋には娯楽設備が整っており、退屈することはありませんでした。ボタンを押すと、部屋全体が広い野原、海辺など、いろいろな場所に変化したといいます。部屋自体が飛ぶこともできました。
数時間後、ガブリエルはエチオピアに連れ戻され、裏庭に現れました。誰も彼の話を信じませんでした。エチオピアは極めて宗教的な国なので、周りの大人のほとんどは、ガブリエルが悪魔に取り憑かれたのだと決めつけました。悪霊を追い出すために司祭に会うことを強いられたほどでした。
父はいまだにガブリエルと連絡を取っています。成長後、ガブリエルは物理学の博士号を取得し、現在オランダで働いているそうです。