世にも不思議な物語

制作国: アメリカ
原題: One Step Beyond
主演者: ジョン・ニューランド(司会)
放映期間: 1959年1月20日〜1961年7月4日
放映時間: 約30分(全97話)
あらすじ
1950年代にアメリカで高まっていた超常現象に対する関心を満足させるために生まれた、一話完結方式のアンソロジー・シリーズ。架空の物語ではなく、本当に起きた不思議な話をドラマ化した。その話題は幽霊、輪廻、ドッペルゲンガー、未来予知など多岐に渡る。
予告編
解説
アメリカのABCネットワークで3シーズンに渡り、全97話が放送されたアンソロジー・シリーズです。この番組は、当時ハリウッドで活躍していた4人が共同で創案したものです。ジョン・ニューランド(俳優・監督)、ラリー・マーカス(脚本家)、マーウィン・ジェラード(脚本家・プロデューサー)、コリエ・ヤング(ベテランのプロデューサー)の4人です。
当初、この番組には『ファンタジー』という題がつけられ、1週目にファンタジー、2週目にホラー、3週目に超常現象、4週目にSFを放映し、それをローテーションするという案が立てられたのですが、ファンタジー、ホラー、SFはすでに他の番組が手をつけていたので、最終的に超常現象に焦点を絞ったシリーズが作られることになった次第。
当時、ジョン・ニューランドは俳優・監督として名を知られたスターだったので、彼が番組の司会を務めることになりました。それだけでなく、彼はすべてのエピソードを監督しました。
「本当に起きた不思議な話」を劇化した番組は、とかく俳優の演技や演出から安っぽさが感じられるきらいがありますが、この番組は一流のスタッフが製作しただけあり、ドラマとして立派に通用する仕上がりになっています。
もう一つ、このドラマの価値を高めたものがあります。それは音楽。ハリー・ルビンが作曲した主題曲はFear (恐怖)と名づけられています。恐怖といっても、そんなにおどろおどろしい感じではなく、むしろ美しいメロディーなのですが、それでも背筋が寒くなるような不気味さが漂い、この番組の雰囲気を適格に表現しています。ドラマがクライマックスに達すると、いつもこの音楽が流れ、ムードを盛り上げます。
エピソードガイド
シーズン1の中から、未来予知など時間に関連したエピソードのみを選び、ご紹介します。第2、第3シーズンも追って掲載する予定です。第2話:4月14日の夜
1959年1月27日放送
1912年の4月1日、結婚したばかりの若い女性が不吉な夢を見る。それは自分自身が氷のように冷たい海で溺死する夢だった。そんな中、彼女は夫から驚くべき報せを受ける。彼はハネムーンとして「絶対に沈まない船」タイタニック号の処女航海に二人分の予約を入れたというのだ……。
第3話:非常時専用
1959年2月3日放送
マンハッタンで催された洒落たカクテル・パーティーで、エレン・ララビーという名の超能力者が、懐疑論者のアーサー・ダグラスから彼の未来を予言するよう挑戦される。当初、彼女は乗り気でなかったのだが、いやいや彼の要求をのむ。催眠状態に入ったエレンが見た未来の光景は恐ろしいものだった。列車の中で、アーサーはナイフを持った美しい女に追いかけられていたのだ……。
第7話:夢
1959年3月3日放送
1940年、ナチス軍侵攻の危機にひんした英国で緊急体制が敷かれ、国家の防衛のために一般市民が駆り出されることになった。ハーバート・ブレイクリーという名の老紳士は沿岸の前哨地に送られ、妻と離れ離れになった。ある夜、彼は不吉な夢を見る。それはロンドンが空襲にあい、妻のエセルが命を落とす夢だった。一方、同じころエセルもまた夢を見る。それは英国に侵攻したナチス軍によって夫が殺される夢だった……。
第8話:予知
1959年3月10日放送
1901年、バレリーナを目指す11歳の少女・リサが恐ろしいビジョンを見る。それは天井から落ちてきたシャンデリアにあたり、彼女が死ぬビジョンだった。恐れをなした彼女はその部屋に入ることをかたくなに拒否した。10年後、彼女は婚約披露パーティーをあえてその部屋で催し、悪夢と縁を切ることを決意する。幸い、その日事故は起こらなかった。ところが……。
第22話:謎
1959年6月16日放送
新婚旅行でインドを訪れたアメリカ人のカップルが列車に乗っていた。二人の乗っている車両に、ニワトリを入れたかごを持った地元の男が入ってきた。その男を見るなり、夫のレン・バレットは訳もなく激怒し、男に食ってかかった。レンは男を追って電車から飛び出していった。妻は夫の不可解な行動に狼狽しながら、夫を探して見知らぬインドの町にさまよいこんでいく……。
DVD
世にも不思議な物語 全30枚組セット [DVD]
利用者のコメント
小学生になりたての頃、姉が夜遅くまでテレビをつけていたのを覚えています。ときどき一緒に観てました。あの頃から、面白い番組だと思っていたので、こうして今、またDVDとして観られることをうれしく思います。白黒ですが、今 見ても引き込まれる魅力的な番組です。shinさん(2018年3月15日)