これは米国フロリダ州北西部に在住の男性・ジョンさんの体験談です。
これは僕が5歳のときに体験したできごとです。ある日、いとこ(僕よりも9カ月年上)と、おば(いとこの母親)が遊びにきたので、自宅の玄関ポーチ(玄関の前に設置された屋根付きのデッキ)で3人で遊んでいました。
そこに見知らぬ2人のティーンエージャー(10代の若者)が近づいてきて、お城を見に行きたいかと尋ねました。知らない人についていってはいけないということは分かっていたのですが、いとこがどうしてもお城を見たいと言い張ったので、2人してついていくことになりました。森に入り、長い道を延々と歩きました。現実的に考えればおそらく20分くらい歩いたと思います。
目的地に到着すると、美しく輝く荘厳な城が遠くに見えました。映画で見るような立派な城。そこは天国のようで、文字通り輝いていました。僕たちは興奮して顔を見合わせ、親に伝えるために全力疾走しました。後ろに残ったティーンエージャーたちが、追いかけたり、ついてきたりすることはありませんでした。
行くときはあんなに時間がかかったのに、帰りは瞬時で、数秒しかかからなかったような感じでした。僕は母親に伝えに行ったのですが、母はマジびびり、その日は外で遊ぶことを禁止されました。不可解なのはこの点です。母は僕に対してものすごく厳しかったので、1分以上僕から目を離すことは絶対になかったのです。僕と、いとこと、おばがポーチで遊んでいたとき、玄関のドアは開いていたので、2人の母親が見守る中、見ず知らずのティーンエイジャーが僕たちを森に連れだすことは不可能でした。
このことについて母と何度も話し合いました。自宅の近くには教会がたくさんありますが、城と間違えそうな建物は一切ありません。大人になってから近所を探索してみたのですが、城のような建物は見つかりませんでした。3人(おば・いとこ・僕自身)ともこの現象を覚えています。僕は今25歳なので、あれから20年経ちますが、6歳、8歳、12歳、15歳など、顔を合わせるたびにこの件について話し合いました。3人ともこのできごとを覚えています。単なる子供の空想ということで片付ける人もいるでしょうが、これは本当にあったと断言できます。
それで僕が知りたいのは、いったい何が起こったのかということです。異世界につれていかれた? 子供の空想? 何らかの超常現象? 2人の変態が僕たちをレイプし、殺そうとしたのでしょうか? 過去にタイムスリップしたのではないと思います。昔このあたりにこのような城があったとは思えないので。
何年もの間、母に何度も尋ねました。母は当時起こった出来事を覚えておらず、僕が何度も話したことで覚えているだけですが、僕といとこが前庭から出ることはあり得なかったということに同意しています。そのため、2人のティーンエージャーは何らかの形で異世界からやってきて、彼らの世界を垣間見せてくれたのかもしれません。正直わかりません。
城の中に入っていたらよかったのにと思う部分もあります。しかし、一方で、城に入らなかったことを嬉しく思う部分もあります。というのも、入っていたら、どうなっていたか誰にも分からないからです。