『ドクター・フー:スペース・ベビー』シーズン1第1話レビュー

製作国:イギリス
原題:Space Babies(シーズン1第1話)
監督: ジュリー・アン・ロビンソン
脚本: ラッセル・T・デイヴィス
出演者:シュティ・ガトワ、ミリー・ギブソン、ロバート・ストレンジ、ほか
配信開始日:2024年5月11日
時間:46分24秒

あらすじ

ドクター(シュティ・ガトワ)はルビー(ミリー・ギブソン)を恐竜の時代につれていくが、ルビーがうっかり蝶を踏みつけ、バタフライ・エフェクトによりルビーが恐竜人と化してしまう! なんとかこの危機を乗り越えたドクターとルビーは1万8千年後の未来に旅する。ターディスは植民地惑星の赤ちゃん農場として機能している宇宙ステーションに着陸。しかし、その施設は乗組員によって放棄されており、数人の進化した赤ちゃんによって運営されていた。さらに悪いことに、下層デッキには赤ちゃんたちがボギーマンと呼ぶ恐ろしい怪物がいた……。

レビュー

子供ウケを狙った軽めのエピソード? シーズンオープナーとしてはやや期待外れ

製作総指揮者のラッセル・T・デイヴィスは、軽めの話でシーズンをスタートすることが多い。このエピソードもその例にもれなかった。まだ歩くこともできない赤ちゃんたちが6歳児に匹敵する知能を持ち、会話ができるという奇想天外な発想のエピソードになっている。赤ちゃんがしゃべる(口を動かす)シーンはCGによって処理し、大人の俳優がアフレコをしたそうだ。


BBC

デイヴィスが脚本を書いた9代目ドクターのエピソード『UFO ロンドンに墜落』(2005)には、お腹にガスがたまりがちなエイリアン・スリジーンが登場したが、このエピソード『スペース・ベビー』にもトイレ関係のユーモアがたくさん取り入れられていた。大人は排泄に関する話題に気後れしがち。実際、この話を高く評価したフーヴィアン(『ドクター・フー』のファン)は多くなかったように思う。だが、子供はこの種のユーモアを面白がる傾向があるので、デイヴィスは子供ウケを狙ってこのエピソードを書いたのかもしれない。だが、新生ドクターの記念すべき最初のエピソードとしては、期待外れの感があることは否めない。

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