ビクトリア朝時代のタイムマシン

イギリス・ビクトリア朝時代に墓を装ったタイムマシンが作られていた?

イギリス・ロンドン西部にあるブロンプトン墓地に堂々とした花崗岩製の霊廟がある。分厚い青銅の扉によって守られているこの霊廟には、ビクトリア朝時代(1837 – 1901)の女性、ハンナ・コートイと、彼女の3人の娘のうち2人が埋葬されている。

1784年生まれのハンナは、成人後、家政婦として働いていたが、1815年に商人のジョン・コートイから莫大な遺産を相続し、上流婦人となった。

コートイの墓は、実のところ、今なお機能しているタイムマシンであるという噂が長年ささやかれており、コートイ・タイムマシンとも呼ばれている。


By Edwardx – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=46431428

1849年に没したハンナは、有名な彫刻家だったジョセフ・ボノミと知り合いだった可能性が高い。ボノミはハンナから資金を得て霊廟を設計したと噂されている。ボノミはエジプト学者でもあった。霊廟の頂上がピラミッド型であるのみならず、墓の壁に謎の象形文字が刻まれていること、そして、この霊廟から数メートル離れたところにボノミの墓があり、その墓にも同じ象形文字が刻まれていることから、「ボノミが霊廟を設計した」とする説にはある程度の信憑性が与えられている。

ビクトリア朝の人々はタイムトラベルの概念に魅了されていた。エジプトの王・ファラオがタイムトラベルの秘密を発見したと信じる者もいた。ボノミはピラミッドへの調査旅行中にタイムトラベルの秘密を学んだのだろうか? もしそうなら、ボノミはこの秘密を発明家のサミュエル・アルフレッド・ワーナーに明かし、協力してタイムマシンを作ったのかもしれない。

ワーナーの発明品の中に「目に見えない砲弾」がある。これは「短距離にテレポートできる爆弾・魚雷」という触れ込みの武器だった。驚いたことに、イギリス海軍はワーナーの発明した兵器に非常に興味をそそられ、いくつかのデモンストレーションを行うことを許可した。これらの試験中に少なくとも 1 隻の船が破壊されたが、兵器の有効性を示す決定的な証拠は提供されなかった。

ワーナーとこの魚雷との関係から、コートイ霊廟はタイムマシンではなく、テレポーテーションの装置であると確信する人もいる。19世紀、ロンドン中心部を取り囲むように、コートイ霊廟に似た墓が7つ設置され、ネットワークを形成していたという噂もある。8 番目の霊廟は、パリのモンマルトル墓地にあるため、テレポート理論が正しければ、このネットワークを利用してロンドン中を瞬時に飛び回ったり、ドーバー海峡を一瞬のうちに飛び越えたりできたのかもしれない。ちなみに、ワーナーもまた、ハンナやボノミと同じく、ブロンプトン墓地に埋葬されている。

2003 年には、スコットランドのミュージシャン、ドリュー・マルホランドが、アルバム『ミュージック・ザット・デストロイズ・イットセルフ(自滅する音楽)』のジャケットにコートイ霊廟の写真を載せた。この写真は部分的に加工されており、霊廟の入り口にボルテックスが見て取れる。現在グラスゴー大学の常駐作曲家であるマルホランドは「私はタイムマシンの概念……それ自体がエネルギーや電流を発生させるという概念に魅了されたのです」とコメントしている。

コートイ霊廟の扉を開ける鍵は1970年代後半に行方不明になり、扉は100年以上に渡り開けられていない。この鍵は気軽に作れる代物ではないそうだ。銅製の大きな鍵を作る必要があり、街の鍵屋に行ってカットしてもらうだけでは不十分だという。しかも、この霊廟は登録記念物であるため、伝統的な技術を継承する鍵屋に作成してもらう必要があるのだという。

映画音楽の作曲家であるスティーブン・コーツは霊廟の秘密を解き明かしたいという熱意に燃えており、新しい鍵を購入するための資金を集めるために、墓地で語り部イベントを企画した。

100年以上も閉じたままになっている扉を開け、墓の中に足を踏み込んだらどうなるのだろう? 古代エジプトに連れ戻されるのだろうか? あるいは、若い頃の自分として墓から出てくるのだろうか? コーツ氏は次のように語っている。

「タイムトラベルができると言われたら、拒否する人などいないのではないでしょうか? 僕はぜひともやってみたいですね。」

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