古風なティールーム

イギリスの女性が古風なティールームを発見、中に入ったら……

これはイギリスの女性・ドロシーさんの体験談です。

1975年頃、イギリスのハムステッドで看護学生をしていた私は、自分へのご褒美にアフタヌーンティーを楽しもうと思い、カフェかティールームを探していました。

そこで見つけたのが、ベイウィンドウ(出窓)が二つ並んだ外観のティールーム。その店の壁はくすんだクリーム色に塗られていました。窓の下半分にレースのカーテンが掛けられ、中の様子をうかがうことはできませんでした。

店内に入ると、その古風な佇まいにすぐに目を奪われました。実用本位の茶色い四角いテーブルと椅子が並び、あるテーブルでは年配の夫婦がうつむき加減で静かに言葉を交わしているだけ。音楽も流れておらず、物音一つしない静寂に包まれていました。

店の​​奥には白いクロスが掛けられた長いテーブルがあり、そこにはスチール製のティーサーバーや、ガラスのスタンドに載せられたケーキが置かれていました。その脇には、昔ながらの白のカップとソーサーがきれいに積み重ねられていました。1930年代を思わせるようなこうした店が、1975年になってもなお残っていることに驚きと感銘を受けたため、その細部を今でもよく覚えています。

エプロン姿の小柄な年配女性が接客をしていました。客席エリアとキッチンはカーテンで仕切られていました。接客係の女性は、カーテンの向こうにいる、もう一人の年配女性に私の注文を伝えていました。接客係の女性がカーテンを動かして出てきた際、窓の下にシンクがあるのが見え、そこではもう一人の女性が手際よく食器を洗っていました。

1950年代の初めに祖母に連れて行ってもらったティールームを彷彿とさせ、どこか現実離れしたような、それでいて温かく心が安らぐような心地よさを感じました。客は誰も入ってこず、出ていく人もいませんでした。私は現金で支払いを済ませ(快く受け取ってもらえました)、店を後にしました。

それから2、3週間後、あの古風なカフェにもう一度行ってみたいと思い立ちましたが、以前訪れた通りにはその店が見当たりませんでした。それどころか、似たような店構えの店さえもなかったのです。

英国のパブやホテルの多くが、今でも昔ながらの雰囲気を残していることは確かです。それでもなお、このティールームは一味も二味も違っていました。レジはなく、お湯を常に沸かしておくための大型の給湯器が置かれ、客席エリアには食べ物がむき出しのまま並べられていました。店員は二人のご高齢の女性。70年代にはすっかり見られなくなった光景です。


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